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コロナ後の半導体市場、商社が語る「4つのシナリオ」:需給バランスの回復はいつなのか(2/2 ページ)
コアスタッフは2023年7月5日、コロナ禍以後の半導体/電子部品業界の見通しと課題、同社の今後の事業戦略についての説明会を開催。社長の戸澤正紀氏が登壇し、オンラインでの販売と対面での営業をハイブリッドで行う半導体専門商社という視点から半導体/電子部品業界の現状を分析した。
新物流センター建設で目指すのは半導体業界の「ハブ」
戸澤氏はこうした業界の環境変化を踏まえて、コアスタッフの取り組みや戦略を紹介した。
全体的な戦略はメーカーと顧客のハブになるというものだ。戸澤氏は半導体/電子部品メーカーと顧客の関係性について「近年はメーカー側の力が強くなり、購買側の中小企業が交渉力を失ってきている。中小企業がそれぞれ別の代理店を介すると金額もまとまらず、交渉力も高まらない」と指摘。「多くの中小企業の購買金額を集約することでメーカーに対しても一定の交渉力を持つことができる」とし、そのハブの役割を担うことを目指すとした。
この戦略に基づく取り組みが2024年稼働予定の新物流センターの建設だ。長野県佐久市に建設中で、延べ床面積は約1万5000m2。総工費は約50億円で、戸澤氏によると「過去最大規模の投資をした」という。完成後の活用方法としては、保管スペースが増えるため従来の販売業務の拡大に加え、自社内で物流業務を維持できない企業からの物流受託の推進、バッファー在庫の保有といった顧客の在庫リスクを負担する高付加価値サービスの展開ができると見込む。
戸澤氏は「資金力のある米国の巨大半導体商社などには、普通のやり方では敵わない。日本企業は日本の閉鎖性に守られるだけでは今後が厳しい。われわれも自社の強みを生かしていく」とした。
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