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芥川賞から考えた、体とテクノロジー電子機器設計/組み込み開発メルマガ 編集後記

第169回芥川龍之介賞を受賞した市川沙央さんの「ハンチバック」を読みました。主人公は難病を患う重度障害者で、作者の市川さんも当事者です。自分がこれまで何に気付かずにいたかを知ってはっとすると同時に、テクノロジーに希望を込めたいと思いました。

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 この記事は、2023年7月24日発行の「電子機器設計/組み込み開発 メールマガジン」に掲載されたEE Times Japan/EDN Japanの編集担当者による編集後記の転載です。

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芥川賞から考えた、体とテクノロジー

 2023年7月19日、第169回芥川龍之介賞(芥川賞)の受賞作が発表されました。受賞したのは市川沙央さんの「ハンチバック」。主人公は筋疾患である先天性ミオパチーで背骨が湾曲していて、人工呼吸器と電動車椅子を利用してグループホームで生活する重度障害者の女性です。タイトルのハンチバック(hunchback)とは背骨が曲がっている人のことだそうです。

 作者の市川さん自身も主人公と同じ病を患う重度障害者で、受賞作は当事者としての経験を反映したものでもあります。記者会見では「重度障害者の受賞がどうして初めてなのか考えてもらいたい」と投げかけました。

 作中では健常者中心の社会構造への皮肉や批判がユーモラスにつづられていて、はっとする部分が多くあり、体とテクノロジーの関係についても考えながら読みました。

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