xEV車に向けたAVAS専用の音声合成LSIを開発:HW構成で開発工数を大幅に削減
ロームグループのラピステクノロジーは、xEV車に向けたAVAS(車両接近通報装置)専用の音声合成LSI「ML22120xx」を開発した。ハードウェア構成のため、マイコン応用のシステムに比べ、開発工数や期間を大幅に短縮できるという。
専用GUIソフトウェアを活用し、法規制適合の設定も容易
ロームグループのラピステクノロジーは2023年11月、xEV車に向けたAVAS(車両接近通報装置)専用の音声合成LSI「ML22120xx」を開発したと発表した。ハードウェア構成のため、マイコン応用のシステムに比べ、開発工数や期間を大幅に短縮できるという。
新製品は、通報音の生成機能やフェード機能、イコライザー機能などを集積している。ハードウェア構成のため、マイコン応用のシステムに比べソフトウェアの検証が不要である。また、システムを起動してから通報音が再生されるまでの時間も、通常のマイコンを用いたシステムに比べ、10分の1以下だという。
専用のGUIソフトウェアを用いれば、法規制に適合するAVASの音量や周波数特性なども容易に設定できる。さらに、故障検知機能なども備えている。これにより、メインのマイコンとの通信異常や外部部品による異常発振を検知することができる。
ML22120xxは2品種を用意した。パッケージがTQFP32(外形寸法は9.0×9.0×1.2mm)の「ML22120TB」と、WQFN24(4.0×4.0×0.8mm)の「ML22120GP」である。メモリ容量は最大128Mビット(外付け)で、再生時間は最大1048秒、サンプリング周波数は8〜48kHzとなっている。動作温度範囲は−40〜105℃。
新製品は、2023年9月より月産10万個で量産を始めた。サンプル価格(税別)は1000円。評価ボードを含め、チップワンストップやコアスタッフオンラインなどで購入することもできる。
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