健康管理と入退室管理がまとめて行える指輪型デバイス:「EdgeTech+ 2023」
ヘルスケアデバイスなどの設計/製造を手掛けるMedVigilance(メドビジランス)は「EdgeTech+ 2023」にて、指輪型ヘルスケアデバイス「Fy-Ring(ファイリング)」を展示した。歩数や心拍数などのデータを測定できる。
ヘルスケアデバイスなどの設計/製造を手掛けるMedVigilance(メドビジランス)は「EdgeTech+ 2023」(2023年11月15〜17日、パシフィコ横浜)にて、指輪型ヘルスケアデバイス「Fy-Ring(ファイリング)」を展示した。
Fy-Ringは、加速度センサーと赤外線センサーを搭載し、指にはめているだけでヘルスケアに関わるデータを取得できるデバイスだ。加速度センサーから歩数を測定して消費カロリーを計算し、赤外線センサーから睡眠状態と心拍数、動脈血酸素飽和度を測定して、結果はスマートフォンのアプリ上で確認できる。NFC(近距離無線通信)チップを搭載していて、セキュリティキーとしても使用できる。企業で導入すれば、従業員の健康管理や入退室管理をまとめて行えるという。
充電はワイヤレス形式で、「満充電状態から充電切れまで、約2週間使い続けられる」(担当者)という。防塵/防水性能は最も上位の等級であるIP68で、「入浴中も使用できる」(担当者)としている。
「スマートウォッチなどは邪魔に感じて睡眠時には外してしまう人も多いが、より小さい指輪型ならば使い続けやすいのではないか」(担当者)
Fy-Ringは「EdgeTech+ AWARD 2023」にて、JASA特別賞を受賞している。選評によると「高齢化社会にマッチした製品で、ヘルスケアだけではなく、医療機器としての高いポテンシャルを評価した」という。
MedVigilanceは現在、Fy-Ringの医療機器認定取得を目指している。
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