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厚膜導電性インクを開発、大電流や大面積にも対応プリンテッドエレクトロニクス用

住友金属鉱山と物質・材料研究機構(NIMS)および、NIMS発ベンチャー企業のプリウェイズ、エヌ・イー ケムキャットは、プリンテッドエレクトロニクス用の「厚膜導電性インク」を共同開発した。一般的な導電性インクに比べ、安価で酸化しにくく、大電流や大面積の仕様にも対応できる。

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低温で厚膜の配線形成、耐熱性樹脂フィルムへも適用可能

 住友金属鉱山と物質・材料研究機構(NIMS)および、NIMS発ベンチャー企業のプリウェイズ、エヌ・イー ケムキャットは2024年1月、プリンテッドエレクトロニクス用の「厚膜導電性インク」を共同開発したと発表した。一般的な導電性インクに比べ、安価で酸化しにくく、大電流や大面積の仕様にも対応できるという。

 厚膜導電性インクは、NIMSとプリウェイズが開発した「金属錯体インク」をベースに、住友金属鉱山が有する金属粉末の合成技術やペースト技術を活用して開発した。住友金属鉱山製の微粒銅粉も添加されている。このため、200℃前後の低温で厚膜を配線することが可能となり、耐熱性樹脂フィルムへの適用も可能である。

 また、微粒銅粉の添加量を制御すれば薄膜から厚膜まで、膜厚を柔軟にコントロールできるという。一般的な導電性インクに比べ、印刷時のインク膜厚を3倍以上にすることも可能である。開発チームは現在、エヌ・イー ケムキャットの技術を活用し、製造工程の最適化や量産技術の確立に取り組んでいる。


左上は厚膜導電性インク、左下は金属錯体インク、右上は厚膜導電性インクを印刷したフィルム状基材、右下は微粒銅粉[クリックで拡大] 出所:住友金属鉱山他

 なお、開発品は「第38回 ネプコン ジャパン」(2024年1月24〜26日、東京ビッグサイト)に出展する。

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