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太陽誘電、通期業績予想を下方修正 営業利益69%減見込む在庫調整長期化で(2/2 ページ)

太陽誘電は、2023年度第3四半期の決算を発表した。売上高/営業利益ともに前四半期比で増加したものの、市場の在庫調整の長期化から通期業績予想は下方修正した。通期営業利益は前期比69%の減益を見込む。

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通期業績予想を下方修正、前期比69%の減益を見込む

 2023年度通期業績予想は、2023年5月に発表したものから下方修正した。売上高は当初予想の3220億円から10億円下方修正し、前期比0.5%となる3210億円と予想。営業利益は同150億円から50億円を下方修正し、前期比68.7%減の100億円を見込む。PCやメモリといった情報機器やサーバをはじめとする情報インフラ・産業機器の在庫調整が期初想定よりも長引いていて、いずれも需要回復に力強さが見られないためだという。

 営業利益が前期比で大幅に減少すると見込む理由は、主に在庫調整が続いていることや、販売製品構成の変化だ。MLCCは中国スマホ向けなどの小型品が好調な一方で、情報インフラ・産業機器向けの大型品の売り上げが想定を下回ったという。この傾向は第4四半期も続く見込みだ。

通期業績予想
通期業績予想[クリックで拡大] 出所:太陽誘電

 第4四半期の各市場については、自動車向け需要は引き続き堅調に推移し、売り上げ拡大が続くと見ている。一方で、情報インフラ・産業機器は在庫調整が継続し、需要回復ペースは鈍いと予想。通信機器もスマホ向け需要の季節的要因による減少を見込む。

 2024年度の業績見通しについて、太陽誘電の経営企画本部 本部長である福田智光氏は「在庫調整が一巡し、業績は上向くと考えている。最悪期は脱した」とし、「次の需要増に向けた準備に注力している状況だ」と説明した。

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