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注目が集まるチップレット技術で2023年に見られた重要なブレークスルーSoCからの移行は加速していくか(3/3 ページ)

半導体の微細化による「ムーアの法則」が頭打ちになりつつあるなかで注目が集まるチップレット技術。本稿では今後の発展の展望や2023年にあった重要なブレイクスルーなどを紹介する。

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MLワークロード向けチップレット

 AI演算および推論プロセッサのサプライヤーであるd-Matrixは、有機基板でエネルギー効率の高いD2D接続を実現するチップレットプラットフォームを手掛けている。ODSA BoW規格に基づく同社の「Jayhawk」シリコンプラットフォームは、2021年にローンチされたd-Matrixの「Nighthawk」チップレットプラットフォームを土台に構築されている。

 d-MatrixのCEO(最高経営責任者)であるSid Sheth氏は、「これは、電力消費が大きく遅延に極めて敏感な生成AIをターゲットとしたチップレットベースのアーキテクチャに基づく、世界初のインメモリコンピューティングプラットフォームだ」と述べている。同社のチップレットは、要求の厳しいマシンラーニング(ML)ワークロードに即したスケーラビリティと効率性をサポートするためブロックグリッド配列で構築されている。

More than Mooreの実現

 チップレットのエコシステムはゆっくりと、だが着実に形成されつつある。AMD、Intel、NVIDIA、TSMCといった大手メーカーと並び、スタートアップ企業が台頭していることも特筆に値するだろう。また、BoWやUCIeをはじめとするチップレット規格が急速に成熟しつつあることがヘテロジニアス単一パッケージシステムにおけるD2Dインターコネクトの進化につながっている。

 これらに革新的な設計アーキテクチャと洗練されたツールを組み合わせることが、ヘテロジニアスコンピューティングプラットフォーム向けのチップレットソリューション開発を加速させることになるだろう。その結果、従来の単一ダイの2Dチップに代わる新しいソリューションによって「More than Moore」の考えが実現されるはずだ。

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