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重量はクジラ級! 超巨大な高NA EUV装置の設置をIntelが公開:EUVリソグラフィの仕組みも(2/2 ページ)
Intelが高NA(開口数)EUV(極端紫外線)露光装置のプロトタイプ「TWINSCAN EXE:5000」の組み立てを完了し、その設置の様子や装置の概要、EUVリソグラフィの仕組みなどを説明する動画を公開した。
高NA EUV装置設置の様子や仕組みを公開
今回の発表に合わせてIntelが公開した動画では、EXE:5000について、搬入の様子のほか、2階建てバスほどのサイズであり工場内の3フロアを占めていること、重さはシロナガスクジラと同程度といった内容を紹介していた。
動画ではさらに、鋼鉄を切断できるほど強力なレーザーを光速で発射し毛髪の3分の1ほどの直径のすず液滴に当て、太陽の表面温度の約40倍にあたる22万℃近い高温のプラズマを発生。そのEUV光を集光し、反射鏡によって形状を整え、レチクル、投影光学系を介して回路パターンを転写していく――といった形で、EUVリソグラフィの仕組みについても解説していた。
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