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Intelが高NA EUV装置の組み立てを完了、Intel 14Aからの導入に向けて前進ASMLの出荷発表から4カ月(2/2 ページ)

Intelは2024年4月19日(米国時間)、高NA(開口数)EUV(極端紫外線)露光装置のプロトタイプ「TWINSCAN EXE:5000」の組み立てを完了したと発表した。装置は、米国オレゴン州ヒルズボロの「Fab D1X」に設置されていて、「Intelの将来のプロセスロードマップの生産に向けて現在、校正段階に入っている」という。

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Intel 14Aでの量産導入へ

 ASMLは2023年12月、Intelに向けこの初号機を出荷したことをX(旧Twitter)上で公表していた。Intelは、同装置を業界に先駆けて導入することで、微細化競争での主導権を取り戻すことを計画。「Intel 14A」以降の先端プロセスで高NA EUV露光装置の導入を目指している。今回の発表で、「当社は数十年にわたりASMLと協力し、193nm液浸リソグラフィからEUV、そして現在は高NA EUVへとリソグラフィの進化を推進してきた。その結果が、最先端製造装置の1つであるEXE:5000だ。高NA EUVリソグラフィの採用によって、Intelはムーアの法則のスケーリングの最前線に立ち、オングストローム時代へと大きく前進した」とコメントしている。

 Intelは、「当社先端チップの開発および製造において、0.33NA EUVおよび0.55NA EUVの両方を他のリソグラフィプロセスとともに使用することを想定している。この取り組みは2025年のIntel 18Aの製品実証に始まり、Intel 14Aの生産に向けて継続する予定だ。このアプローチによって、Intelは最先端プロセス技術をコストと性能の両面で最適化する」と述べている。

 なお、ASMLはオランダ南部フェルドホーフェンの本社内のラボにEXE:5000を設置していて、高NA EUVの研究開発を推進。2024年4月17日には、この装置を用いて10nmの密集ラインパターンの解像を初めて実現したことを発表している。

 IntelはASMLのこの発表について、「これは、ASMLのパートナーであるCarl Zeiss SMTの革新的な高NA EUV光学設計を実証するもので、装置の光学系、センサー、ステージの粗調整が完了した後に転写され、装置仕様を完全に満たす前段階での結果だ。フルフィールドの光学リソグラフィシステムで10nm密集パターンを露光できるASMLの技術は、高NA EUV装置の商用運用に向けた重要な一歩だ」とコメントしている。

 Intelは今回、EXE:5000が出荷され工場に設置されるまでの様子やEUVリソグラフィの仕組みを説明した動画を公開している。

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