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東北大学が研究者/特許情報を公開――「サイエンスパーク構想」の狙いとは産学連携の促進に向け(3/3 ページ)

東北大学と三井不動産は2024年4月26日、「東北大学サイエンスパーク構想」に関する合同説明会を実施した。両者は、「共創の場」の構築とコミュニティーの形成を中心とした産学連携により、社会課題解決と新産業創造を目指す。

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「サイエンスパーク構想」は20年越しの実現、大野元総長の意思を継ぐ

 東北大学は2004年にはサイエンスパーク構想を打ち出し、実現に向けた検討を進めてきた。2023年には同キャンパス内に、2011年に発生した「東日本大震災(3.11)」からの復興の象徴として計画していたナノテラスが完成した。同施設は、2024年4月9日から本格稼働を開始していて、利用企業からの満足度も高いという。

 また、東北大学は2023年9月、国際的に卓越した研究の展開および経済社会に変化をもたらす研究成果の活用が見込まれる大学を認定し、大学ファンドによる助成を行う「国際卓越研究大学(2023年度)」の認定候補に選定された。2024年3月に退任した前総長の大野英男氏が先導したものだ。正式認定された場合は、10兆円規模の大学ファンドの運営益から、年間で数百億円が最長25年間助成される予定だ。

 東北大学 産学連携部長を務め、サイエンスパーク構想のメイン担当でもある菊田克也氏は「2023年のナノテラスの完成や、国際卓越研究大学の認定候補への選定によるサイエンスパーク構想の実現を早めたことは間違いない」と述べた上で、2024年4月に総長が大野氏から冨永氏に交代したことについて触れ「大野氏の意思は、しっかりと冨永氏に引き継がれている。冨永氏は、大野氏が総長だった時代からサイエンスパーク構想の担当理事を務めているため、サイエンスパーク構想について十分な理解を持っている。総長の交代による方針の変更はない」と語った。

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