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不安定なエネルギーでも安定したセンシングが可能 環境発電デモボード:トレックスら3社が開発
イーアールアイと日本ガイシ、トレックス・セミコンダクターの3社は、それぞれが得意とする技術を組み合わせて、環境発電デモボード「EsBLE」を開発したと発表した。不安定なエネルギーで発電した電力でも、安定したセンシングや測定データの送信が行える。
リチウムイオン二次電池と電源IC、無線化技術を組み合わせ
イーアールアイと日本ガイシ、トレックス・セミコンダクターの3社は2024年5月28日、それぞれが得意とする技術を組み合わせて、環境発電デモボード「EsBLE」を開発したと発表した。不安定なエネルギーで発電した電力でも、安定したセンシングや測定データの送信が行える。
EsBLEは、日本ガイシ製の超薄型・小型リチウムイオン二次電池「EnerCera(エナセラ)」と、トレックス製の超低消費電源ICおよび、イーアールアイの低消費無線化技術を組み合わせて作製したボード。太陽光パネル、振動発電などのエナジーハーベストを接続すれば、仕様の検証や評価が行える。
EsBLEは2製品を用意した。「EsBLE TYPE1」は、「ハーベストから電池へ充電するための基板」「高効率の電源基板」「測定や通信、制御を行うシステム基板」と3つの基板を組み合わせて用いる。「EsBLE TYPE2」は、1枚の基板に必要な機能を全て実装したオールインワンボードで提供する。
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