「国内初」Agilex 5搭載のSoM評価ボード 量産設計にも対応:エッジデバイスの設計期間短縮
マクニカは「TECHNO-FRONTIER 2024」に出展し、AlteraのFPGA「Agilex 5 FPGA & SoC Eシリーズ」を搭載したSoM(System on Module)評価ボード「Sulfur」を展示した。
マクニカは「TECHNO-FRONTIER 2024」(2024年7月24〜26日、東京ビッグサイト)に出展し、AlteraのFPGA「Agilex 5 FPGA & SoC Eシリーズ」を搭載したSoM(System on Module)評価ボード「Sulfur」を展示した。
量産設計フェーズにも対応
Sulfurはマクニカと近藤電子工業が共同開発したもので、Agilex 5 FPGA & SoC Eシリーズを搭載した評価ボードは「国内で初めて」(マクニカ)だという。SoMとキャリアボードをセットにしたことで、ユーザーは試作用途で基板全体を新規設計する必要がないため、工数やコストを削減できる。マクニカは、マシンビジョンやドローン、AGV(無人搬送車)/AMR(自律走行搬送ロボット)など、幅広いエッジデバイスの開発への同評価ボードの活用を想定している。
Sulfurは豊富なインタフェースを搭載していて、MIPI CSI-2やSLVS-EC、CameraLinkといったさまざまなカメラやイメージセンサーの評価に利用できる。昨今はFPGAの微細化/大容量化によって、電源シーケンスが複雑化し電圧精度の要求がより厳しくなっているため、高効率化/小型化を図ったAnalog Devices(ADI)の電源ICを用いて信頼性を高めているという。
Sulfurは、開発評価フェーズだけでなく量産設計フェーズにも対応している点が特徴だ。開発/検証を終えたSoMはそのまま量産モデルに組み込むことができる。ブース担当者は「SoMを最終製品にそのまま組み込むことを意識し、コンパクトに設計している」と説明した。
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