ニュース
「STM32」で工場自動化、トータルソリューション提示:「TECHNO-FRONTIER 2024」(2/2 ページ)
STマイクロエレクトロニクスは「TECHNO-FRONTIER 2024」に出展し、工場自動化に向けたFA(ファクトリーオートメーション)ソリューションや住宅向けエネルギーソリューションを紹介した。
電力変換から蓄電、EV充電まで支援
パワー/エナジー領域では、住宅向けの再生可能エネルギーソリューションを紹介した。
同ソリューション展示は、住宅内での機能ごとに、ST製品の最新リファレンスデザインを組み合わせたものだ。ソーラーパネルで発電した電力を住宅向けに変換する「ソーラーマイクロインバーター」、電力を住宅内に供給するか蓄電/売電するかなどを制御する「パワーコントロール」、余った電力を蓄電するための「バッテリーチャージャーシステム」「エネルギーストレージシステム」、電気自動車(EV)向けに電力を変換し実際に充電する「EVチャージャー」「EVプラグ」などから構成される。各ブロックに使用されたST製品は、Si(シリコン)/SiC(炭化ケイ素)/GaN(窒化ガリウム)パワー半導体やマイコンなど、合計で約500点にのぼるという。
同ソリューションは、各ブロックでの要求に応じて多くのST製品を使い分けていることが特徴だ。例えば、特に高い変換効率が要求されるパワーコントロールブロックにはSiC MOSFETを用いているが、それと比較すると高い性能が求められない蓄電池ブロックにはSiパワー半導体を用いてコスト抑制を提案する。
STのブース担当者は「STの強みは、多岐にわたる電力変換/制御のソリューションを包括的に提案できる点だ」と説明していた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 350kW/lに迫る高出力密度、SiC搭載トラクションインバーターをSTが展示
STマイクロエレクトロニクスは「オートモーティブワールド2024」において、電動パワートレインなどxEV(電動車)向けのソリューションを展示した。 - 「汎用マイコンでこそエッジAIを」 急加速する市場のけん引役を狙うST
AI(人工知能)関連技術の進展が目覚ましい昨今、クラウドではなくエッジデバイス上でAI推論を行うエッジAIの導入が進む。中でも、マイコンを用いた低消費電力のエッジAIへの注目が高まっている。開発者が抱える課題や求められるソリューションについて、STマイクロエレクトロニクスに聞いた。 - 1個で複数モーターを遠隔制御できるLoRa変調対応SoC
STマイクロエレクトロニクスは「ワイヤレスジャパン 2024」(2024年5月29〜31日/東京ビッグサイト)に出展し、Lora変調対応のSoC(System on Chip)「STM32WL55JCI」や超低消費受信待機ができるサブギガヘルツ帯無線SoC「STM32WL33」を展示した。 - 大容量/発火リスクなし インフラを支える亜鉛二次電池
日本ガイシは「TECHNO-FRONTIER 2024」にて、開発中の亜鉛二次電池「ZNB」を紹介した。エネルギー密度が高く、発火リスクがないことから、基地局などのインフラ設備のバックアップ電源として利用できるという。 - 高調波センサー×AIで設備診断 振動を測れない装置にも
パナソニック インダストリーは「TECHNO-FRONTIER 2024」にて、AI(人工知能)設備診断ソリューションを紹介した。設備保全ソリューションでは一般的な振動センサーではなく、制御盤に取り付ける高調波センサーを用いたことで、制約のある現場でも利用できる。