SiCパワー半導体の劣化試験サービスを開始、OEG:固有の劣化モードを評価
OKIエンジニアリング(OEG)は2024年9月、SiC(炭化ケイ素)パワー半導体固有の劣化モードを評価する「AC-BTI試験サービス」を始めた。SiCパワー半導体の開発やデバイス選択、応用製品の設計などを支援していく。
温度やストレス印加条件を調整、同時に最大48検体を連続試験
OKIエンジニアリング(OEG)は2024年9月25日、SiC(炭化ケイ素)パワー半導体固有の劣化モードを評価する「AC-BTI試験サービス」を始めた。SiCパワー半導体の開発やデバイス選択、応用製品の設計などを支援していく。
SiCパワー半導体は、シリコンパワー半導体に比べ高耐圧や低損失といった特長がある。このため電気自動車(EV)や産業機器などにおいて、電力制御や変換用途に用いられ、需要が急速に拡大している。
一方で、AC-BTIと呼ばれる固有の劣化モードも存在する。オン/オフのスイッチング動作が長期間に渡り、繰り返し行われることによってしきい値電圧が変動する。この変動が電力損失増大につながるという。これを評価するためにはAC-BTI試験が必要となるが、試験規格自体が最近制定されたばかりだという。
そこでOEGは、信頼性試験に関する国際規格に準拠した評価装置を試験装置メーカーと協力して開発、AC-BTI試験サービスを提供することにした。検査は、温度やストレス印加条件などを細かく調整して行う。同時に試験ボードから取り外すことなく最大48検体を連続して検査できるという。
OEGは今後、SiCパワー半導体に向けた信頼性試験・評価・解析メニューを拡充していく計画である。なお、AC-BTI試験サービスの価格は個別見積もりとなる。2026年度には同サービスで1億円の売り上げを目指す。
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