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「事業見通しは明るい」 Altera CEOが自社イベントで強調Intelから分離後、初の開催(2/2 ページ)

Alteraは2024年9月、Intelから分離後、初となる自社イベント「Altera Innovator’s Day」を開催した。「Agilex 3 FPGA & SoC FPGA」の詳細や、「Agilex 5 FPGA & SoC FPGA」ベースの新しい開発キットなどが発表された。

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「Agilex 3」は2025年半ばの生産開始を予定

 前述したように、Altera Innovator’s Dayでは重要なアップデートがあった。Agilex 3の詳細、ソフトウェア開発プラットフォームの新機能、Agilex 5ベースの新しい開発キットである。

 Agilex 3についてRivera氏は、「2025年半ばの生産開始を予定している。このFPGAは前世代よりも高レベルの統合を特徴とし、2万5000〜13万5000のロジックエレメント密度で、インテリジェントエッジアプリケーションの電力と性能、サイズの要件を満たすように設計されている」と述べた。

 Agilex 3には、デュアルコア「Arm Cortex-A55」ベースのハードプロセッササブシステムと、AI機能を搭載したプログラマブルファブリックが組み込まれていて、自動運転車や産業用IoT(モノのインターネット)などでリアルタイムコンピューティングを実現する。

 Agilex 3のソフトウェアのサポートは2025年第1四半期から開始する。

コンパイルも高速に FPGA設計ソフトに新機能を追加

 Alteraの2つ目の発表は、FPGAの設計ソフトウェア「Quartus Prime Pro」の新機能だ。今後リリース予定のQuartus Prime Pro Edition 24.3では、より多くのAgilexが利用できるようになり、組み込みアプリケーションのサポートが改善されるという。Alteraによれば、Quartus Prime Pro Edition 19.1に比べ、コンパイル時間は29%短縮されるとする。

 Quartus Prime Pro Edition 24.3により、Agilex 5 Eシリーズよりも幅広いユースケースを対象とするAgilex 5 Dシリーズの設計を開始できるという。さらに、このソフトウェアは、Alteraの「Nios V」ソフトコアプロセッサを採用した組み込みアプリケーションのサポートも含まれている。Nios Vは、RISC-Vベースのソフトコアプロセッサである。

 これにより、ロックステップやECC(Error-Correcting Code)、分岐予測など、Nios Vの機能を活用したAgilex 5 FPGAの設計事例にアクセスできるようになる。なおAlteraによれば、Linux、VxWorks、Zephyrの最新リリースには、Agilex 5ベースのハードプロセッササブシステム用の新しいOSおよびRTOSサポートが含まれているという。

 さらに、11種類の新しいAgilex 5 FPGAベースの開発キットとSOM(System on Module)も紹介された。Rivera氏は、「2024年初頭の発表以来、エコシステムのメンバーは3倍に増えた」と語った。

エコシステムは拡大しているという
エコシステムは拡大しているという[クリックで拡大] 出所:Altera

【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】

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