「第3の創業」目指す日本ガイシ EnerCeraや複合ウエハーで攻勢:CEATEC 2024で製品を多数展示(2/2 ページ)
日本ガイシは「CEATEC 2024」で、カーボンニュートラルやデジタル社会の実現に向けた同社の技術を紹介した。さらに、薄くて小型のリチウムイオン二次電池「EnerCera」や、高周波デバイス用の複合ウエハーなどを展示した。
“安価な”SiC下地を用いた複合ウエハー
会場では、各種複合ウエハーやEnerCeraのアプリケーションを多数展示した。
SiCウエハーは「日本の展示会では初公開」という8インチウエハーを展示。これは、欠陥が多い高BPD密度のSiC下地ウエハー上に、日本ガイシ独自の結晶成長法により低欠陥のSiC層を育成したもの。このSiC層は100〜200μmほどの薄さで、BPD密度は100/cm2と低い。「顧客は、この低BPD密度のSiCにデバイスを作り込む。デバイスを剥離後、高BPD密度のSiC下地を再利用することも検討している。こうした再利用も含め、さまざまな提案をしていく」(大和田氏)
複合GaNウエハー「FGAN」は、“安価な”SiC下地とGaN層を貼り合わせたもの。FGANに用いるSiC下地は、通常のSiCエピウエハーとは異なり、欠陥が多くても全く問題ない。「SiC基板上にMOCVD(有機金属気相成長法)でGaNをエピタキシャル成長させる場合、SiC基板に欠陥が多いとGaN成膜時にそれを引きずってしまう。FGANは貼り合わせるので、下地となるSiCウエハーの欠陥はほとんど考慮しなくてよい。欠陥が多くエピウエハーとしては提供できないものでも使用できる。しかも、出来上がった複合GaNウエハーは、MOCVDを用いたものよりも欠陥密度が低い」(大和田氏)
「EnerCera」の活用事例を多数展示
EnerCeraの展示では、物流タグなど実際の活用事例や、想定されるウェアラブルアプリケーションを多数披露した。
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