TOPPAN、次世代パッケージコンソーシアムに参画:2025年に稼働予定の「US-JOINT」
TOPPANは、次世代半導体パッケージの日米混合コンソーシアム「US-JOINT」に参画した。FC-BGA基板や次世代半導体パッケージ部材を、米国シリコンバレーに活動拠点を置くUS-JOINTへ提供するとともに、半導体の後工程材料やプロセス技術の研究開発を加速する。
半導体の後工程材料やプロセス技術の研究開発を加速
TOPPANは2024年12月、次世代半導体パッケージの日米混合コンソーシアム「US-JOINT」に参画したと発表した。FC-BGA基板や次世代半導体パッケージ部材を、米国シリコンバレーに活動拠点を置くUS-JOINTへ提供するとともに、半導体の後工程材料やプロセス技術の研究開発を加速する。
生成AI(人工知能)や自動運転などに向けた次世代半導体は、2.5/3次元パッケージなどの登場で構造が複雑化し、これに用いる材料の種類や特性も多様化している。一方で、米国を中心に大手ファブレス半導体メーカーや大手テック企業が、自社で半導体デバイスを設計/開発する動きも目立ってきた。
こうした中でUS-JOINTは、大手半導体後工程材料メーカーであるレゾナックが主導し、米国シリコンバレーへ2024年7月に設立された。2024年からクリーンルームや製造装置の導入を進め、2025年の稼働を目指している。顧客のすぐ近くで迅速かつ緊密なすり合わせを行いながら、最新で最適なパッケージ技術を提案していく。
US-JOINTは、日米の有力な材料や装置メーカーなどが参画して「半導体パッケージング技術を開発する共創プラットフォーム」と位置付けられている。US-JOINTに設ける試作ラインでは、チップ実装やインターポーザー、パッケージ基板など、最先端の後工程の研究開発を行う計画である。
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