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Micronの2024年8月期会計年度業績、前年度の巨額赤字から黒字へ一気に転換:福田昭のストレージ通信(271)(2/2 ページ)
今回は、Micron Technologyの2024会計年度(2023年9月〜2024年8月期)の業績を紹介する。
売上高の70%をDRAM、29%をNANDフラッシュが占める
Micronの主力製品はDRAMとNANDフラッシュメモリである。2024会計年度(2023年9月〜2024年8月期)の売上高に占めるDRAMの比率は70%で、前年度から1ポイント低下した。NANDフラッシュメモリの比率は29%で、前年度から2ポイント上昇した。なお、残りの1%は主にNORフラッシュメモリだとする。
2024会計年度(2023年9月〜2024年8月期)におけるDRAMの売上高は前年比60.3%増の176億300万米ドルである。NANDフラッシュメモリの売上高は同71.8%増の72億2700万米ドルと、いずれも大幅増となった。
2024暦年における業界全体のDRAMビット需要は、前年と比べて16〜19%増になると予測する。従来は15%前後の成長を予測していた。市況が良好なため、予測を上方修正した。一方、2024暦年における業界全体のNANDフラッシュメモリのビット需要は、前年比で15%前後の成長としていた予測を据え置いた。2025暦年は、DRAMとNANDフラッシュメモリのいずれも、15%前後のビット成長になると見る。
(次回に続く)
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