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太陽誘電のMLCC製造拠点の新棟が完成 開発力強化へ:「ZEB Ready」認証も取得
太陽誘電の積層セラミックコンデンサー(MLCC)生産拠点である玉村工場(群馬県玉村町)で、新たに建設していた5号棟が完成した。中長期的な技術力向上と商品開発力の高度化を目指す。
太陽誘電は2025年2月17日、同社の積層セラミックコンデンサー(MLCC)生産拠点である玉村工場(群馬県玉村町)に新たに建設していた5号棟が完成したと発表した。
玉村工場は太陽誘電の最先端MLCC生産を担うヘッドクオーター拠点で、商品開発機能も備えている。5号棟の建設によって、中長期的な技術力向上と商品開発力の高度化を目指すという。玉村工場の敷地面積は約6万m2で、5号棟の延床面積は約9000m2、建築面積は約3000m2。2024年1月に着工した。
なお、玉村工場5号棟は建築設計や設備によって大幅な省エネルギー化を実現し、基準一次エネルギー消費量に対して50%以上の削減を達成した「ZEB Ready」の認証を取得している。
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