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補聴器など小型機器用PMIC、電源管理機能を1チップに集積:2025年8月にサンプル出荷開始
セイコーエプソンは、小型電子機器に向けたパワーマネジメントIC(PMIC)「S1A00210B」を開発、2025年8月よりサンプル出荷を始める。補聴器や集音器、スマートリングなどの用途に向ける。
転送周波数を向上させ、小型コイルの使用が可能に
セイコーエプソンは2025年3月、小型電子機器に向けたパワーマネジメントIC(PMIC)「S1A00210B」を開発、2025年8月よりサンプル出荷を始めると発表した。補聴器や集音器、スマートリングなどの用途に向ける。
S1A00210Bは、従来製品(S1A00112B)に比べ転送周波数を向上させた。これにより、小型コイルを用いることができ、応用機器の小型化が可能となった。また、バッテリーの充電プロファイルを2種類記憶させることや、充放電回数の管理も行える。このため、特性が異なる場合でもバッテリーごとに最適な充電方法を適用できる。
また、新たに搭載した汎用の供給電源LDOより、Bluetooth Low Energy(BLE)チップやセンサーチップなどに電源を供給できる。このため、これらに電源供給していた専用ICが不要となる。これ以外でも電源管理に必要な機能を1チップに集積しており、回路設計の簡素化と、部品点数の削減が可能となった。しかも、ワイヤレス充電と接点充電の両方に対応することができる。
S1A00210Bは、外形寸法が2.5×3.4×0.5mmの48端子WCSPで供給する。充電電源範囲は2.3〜5.25Vである。
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