ニュース
高解像度の画像表示をメモリのみで ヌヴォトンの車載HMI表示LSI:「Gerda」シリーズ第4世代品を量産(2/2 ページ)
ヌヴォトン テクノロジージャパンは、車載向けHMI(Human Machine Interface)表示LSIとして、第4世代品(Gen.4)となる「Gerda-4M/4L/4C」を開発、量産を始めた。電子ミラーやHUD(ヘッドアップディスプレイ)、クラスターメーターなど電装系の用途に向ける。2026年には、ハイエンド向け統合システムに対応できる第5世代(Gen.5)製品の投入も計画している。
高解像度画像の表示を内蔵メモリのみで実現
2.5Dグラフィックスエンジンは、クラスターメーターに有効である。深度や影など3D要素を2D表示に加えることで、より立体感のある表示が可能となる。特に、Gerda-4Lは、圧縮率50%でも人間の目では画質劣化を感じないという独自の「画像圧縮エンジン」を搭載。WXGA@60FPSという高解像度の画像表示を内蔵メモリのみで実現できる。これにより、部品点数やシステムコストの削減が可能となる。
この他、Gen.4製品は映像信号監視や警告表示監視といった表示安全機能を備えることで、機能安全ASIL-Bにも対応できる。また、EVITA-Full対応のHSM(Hardware Security Module)を搭載している。これによって、ネットワークを介したソフトウェア更新やセキュアブートに対応できる。さらに、日本の半導体会社として初めてとなる「ISO/SAE 21434」規格のTUVプロセス認証も取得した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「CANの置き換え狙う」 クルマをイーサネット化するADIのE2B技術
Analog Devices(ADI)が展開する「E2B」は、車載ネットワークを容易にイーサネット化できる技術だ。ソフトウェア定義自動車(SDV)の実現に向け、ゾーンアーキテクチャへの移行における課題を解決する技術だとADIは意気込む。「充電5分で520km走行」 勢い止まらぬ中国電池メーカー
CATLが、EV用バッテリーとして第2世代「Shenxing」を発表した。リン酸鉄リチウム(LFP)バッテリーで、Cレートは12と非常に高い。わずか5分の充電で航続距離520kmを実現するという。2個の従来デバイスを1個で置き換え、Infineonの650V GaN双方向スイッチ
Infineon Technologiesが双方向の電圧/電流制御が可能な窒化ガリウム(GaN)デバイス「CoolGaN bidirectional switch 650V G5」(以下、CoolGaN BDS 650V G5)を発表した。同製品1個で2個の従来型スイッチを置き換えられ、部品点数、コスト、サイズ、全体的な電力損失を削減できる。48V産業機器向けバッテリー監視IC、ヌヴォトンが開発
ヌヴォトン テクノロジージャパンは、産業用48V向け17セル対応のバッテリー監視ICとして新たに2製品を開発、量産を始める。蓄電システムの安全性向上とシステムコストの削減が可能となる。「Adaptive-Sync」はディスプレイの差異化要因に
VESA(Video Electronics Standards Association)は2024年10月21日、記者説明会を開催し、DisplayPort関連規格の最新情報を紹介した。48Vでダイレクト駆動が可能なモータードライバーIC
ヌヴォトンテクノロジージャパンは2024年7月8日、産業用サーバ向け48Vダイレクト駆動モータードライバーIC「KA44370A」を量産開始した。パッケージは4×4mmのHQFN32を採用していて、1Uサイズの40×40mmファンモーターのプリント基板にも実装できる。