検索
ニュース

新JFETやSuper Junction品投入へ、InfineonのSiC戦略PCIM Expo&Conference 2025(3/3 ページ)

Infineon Technologiesは高速かつ堅牢な電力供給システムに対する需要に対応するSiC JFETデバイスや、オン抵抗を従来比40%削減するトレンチベースのスーパージャンクション技術を採用したSiC MOSFETの開発など、SiCパワー半導体事業においてさらなる競争力の強化を図っている。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

抵抗4割減、新技術「TSJ」採用デバイスはまず車載から

 Infineonはさらに、トレンチベースのSiCスーパージャンクション(TSJ)技術を導入したSiC MOSFETの開発も発表。SiCとシリコンベースのスーパージャンクション技術(CoolMOS)におけるInfineonの25年を超える経験を活用し、トレンチ技術とスーパージャンクション設計の利点を融合。SiC MOSFET G2と比較し、RDS(on)×Aを最大40%低減できるという。

トレンチベースのSiCスーパージャンクション(TSJ)技術を導入したSiC MOSFETの概要
トレンチベースのSiCスーパージャンクション(TSJ)技術を導入したSiC MOSFETの概要[クリックで拡大]出所:Infineon Technologies

 同社はこのSiCのTSJ技術によってディスクリート、モールド、フレームベースのモジュールやベアダイなど、さまざまなパッケージタイプを含むCoolSiC製品ポートフォリオを段階的に拡大する方針。アプリケーションも車載と産業の両方を対象とする。

 最初の製品は、1200Vベースで車載用トラクションインバータ用途向けに設計された同社の「ID-PAK」パッケージ採用品を供給予定だ。Friedrichs氏は「このパッケージとスーパージャンクション技術を組み合わせることで、最大800kWの電力レベルまでスケーラブルに対応可能になる」と説明していた。また、短絡耐性を損なうことなく、メインインバーターの電流能力を最大25%向上させられるという。

 ID-PAK 1200Vの初期サンプルは既に特定の自動車ドライブトレインの顧客向けに提供されていて、SiC TSJベースのID-PAK 1200Vパッケージの量産は2027年に開始する予定だ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページへ |       
ページトップに戻る