最先端ロジック/メモリ用半導体製造装置、AMATが3製品発表:「業界初」のボンディング装置など
アプライド マテリアルズ(AMAT)は、最先端ロジックや高性能メモリチップ、高度なパッケージング技術に対応する半導体製造装置として、ボンディング装置など3製品を発表した。
統合型Die-to-Waferハイブリッドボンディング装置などを投入
アプライド マテリアルズ(AMAT)は2025年10月、最先端ロジックや高性能メモリチップ、高度なパッケージング技術に対応する半導体製造装置として、ボンディング装置など3製品を発表した。
その1つは、BE Semiconductor Industries N.V(Besi)との提携によって開発したボンディング装置「Kinex」で、統合型Die-to-Waferハイブリッドボンディング装置は、「業界初」だという。ダイレベルのトレーシング性能に優れている。このため、複雑なマルチダイパッケージの管理を容易にした。また、細密な配線ピッチを実現するとともに、接合の一貫性と品質を改善した。
2つ目はエピタキシャル成長装置「Centura Xtera Epi」だ。独自の低容量チャンバーアーキテクチャを採用しプリクリーン工程とエッチング工程を統合、ボイドフリーのGAA(Gate All Around)ソース/ドレイン構造を実現した。ガスの消費量も従来のエピ装置に比べ半減、セル間の均一性は40%以上も改善できるという。
3つ目は、電子ビーム計測装置「PROVision 10」。冷陰極電界放出(CFE)技術を計測装置に初めて採用したという。従来の熱電界放出(TFE)技術に比べ、ナノスケールの解像度を最大50%も高め、描画速度を最大10倍にした。また、サブナノメートルイメージング機能によって、3Dチップの複数レイヤー透過する統合的な多層イメージを可視化できる。この計測装置を用いれば、2nm以降のデバイスや広帯域メモリ(HBM)などの歩留まりを改善できるという。
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