Micronの四半期業績、営業利益が7年振りに過去最高を更新:福田昭のストレージ通信(302)(2/2 ページ)
Micron Technologyの2026会計年度第1四半期(2025年9月〜2025年11月期)の四半期業績を紹介する。売上高は3四半期連続で過去最高を更新した。
DRAMの平均価格が前期比で20%増と急激に上昇
Micronの主力製品はDRAMとNANDフラッシュメモリである。2026会計年度第1四半期(2025年9月〜2025年11月期)の売上高に占めるDRAMの比率は79%で、前四半期(前期)と変わらない。NANDフラッシュメモリの比率は20%で、これも前四半期(前期)と同じだった。
2026会計年度第1四半期(2025年9月〜2025年11月期)におけるDRAMの売上高は、前四半期(前期)比20%増、前年同期比69%増の108億1200万米ドルである。ビット換算の販売量は前四半期(前期)と比べてわずかに増加した。平均販売価格(ASP)は前四半期(前期)と比べて約20%増と大きく上昇した。
2026会計年度第1四半期(2025年9月〜2025年11月期)におけるNANDフラッシュメモリの売上高は、前四半期(前期)比22%増、前年同期比22%増の27億4300万米ドルである。ビット換算の販売量は4%〜8%(mid-to-high single-digit percentage range)増と拡大した。平均販売価格(ASP)は前四半期(前期)と比べて15%前後(mid-teens percentage range)上昇した。
DRAMとNANDフラッシュメモリの売り上げ比率とビット換算販売量(前期比)、平均販売価格(前期比)[クリックで拡大] 出所:Micron Technology(2025年12月17日に公表された連結決算概要のプレスリリースから)
好調な四半期決算を支えるのはHBM向けとデータセンター向けの事業で、いずれも過去最高の販売額を記録した。2026年(暦年)全体のHBM販売に関する数量と価格の交渉(顧客との交渉)はすでに合意済みだとする。
(次回に続く)
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