iPhone好調で過去最高も、「世界一」維持へ動くソニー半導体:電子機器設計/組み込み開発メルマガ 編集後記
好調なiPhone需要を追い風に過去最高業績を更新したソニー半導体ですが、同時に競争環境の変化を見据えた大きな構造転換も進み始めています。
この記事は、2026年5月18日発行の「電子機器設計/組み込み開発 メールマガジン」に掲載されたEE Times Japan/EDN Japanの編集担当者による編集後記の転載です。
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iPhone好調で過去最高も、「世界一」維持へ動くソニー半導体
イメージセンサーの金額ベースシェアで世界首位のソニーグループ(以下、ソニー)は、2025年度も好調でした。
ソニーのイメージング&センシング・ソリューション(I&SS)分野の2025年度通期業績は、売上高が前年度比20%増の2兆1515億円、営業利益は同37%増の3573億円で、前年度に続きいずれも過去最高を更新しました。この成長をけん引したのが、Appleのスマートフォン新製品「iPhone 17」シリーズの好調とみられます。
ソニーは2025年11月の決算説明会でも「大手顧客の新製品向けセンサーの大判化に伴う価格上昇などが寄与した」などと説明していました。明言は避けているものの、これはAppleを指しているとの見方が一般的です。さらに、今回の通期決算説明会でも「第4四半期のスマホ製品市場は、ローエンドを中心にメモリ市況の影響が徐々に顕在化してきた一方、当社のモバイルセンサー売り上げは、大手顧客向けの好調な出荷を中心に見通しを上回って推移した」と、その好調ぶりを強調していました。
実際、2025年度のI&SS分野売上高2兆1515億円のうち、イメージセンサーの売上高は1兆9832億円で、そのうちモバイル向けは1兆5611億円でした。ソニー半導体事業は、依然としてスマートフォン向けの依存度が極めて高い構造にあり、そして、その大半を占めるのがApple向けとされています。
26年度は「体制整備の年」、27年度から再び成長軌道に
一方、ソニーはI&SS分野の2026年度業績見通しについて、売上高が815億円減になると示しました。同分野の売り上げは、中国Huawei向けの出荷減少が直撃した2020年度以降、5期連続で拡大してきましたが、ここでいったん減速を見込む形です。その理由としてソニーは「スマホ向けセンサー大判化の進展がいったん緩やかになる見通しであること、メモリ市況の影響に不透明さが残ることなどから市場成長を慎重に見ている」と説明しています。
もっとも、ソニーはこれを単なる減速局面とは捉えていないようです。同社は次期中期経営計画(2027〜2029年度)の時間軸では、センサー大判化の再加速によって売上高が再び成長軌道に戻ると説明しています。2026年度は、その成長に向けた「体制整備の年」という位置付けだといいます。
ただ、気になったのが、AppleによるSamsung Electronics(以下、Samsung)製イメージセンサー採用観測です。
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![2025年度通期のI&SS分野業績[クリックで拡大] 出所:ソニーグループ](https://image.itmedia.co.jp/ee/articles/2605/18/jn20260518sony001.jpg)