量産用PLP装置の導入1年以内に Lam幹部が語る勝機と戦略:「顧客の多くがパネル移行検討」(3/3 ページ)
半導体製造装置大手のLam Researchは、量産向けのPanel-Level Packaging(PLP)用装置が今後1年以内に顧客の初期パイロット生産に投入される見通しを明らかにした。同社幹部がEE Times Japanなどのインタビューに応じた。
競合と比べたLam独自の強みとは/Lamの目指すもの
――競合企業と比較した場合に、Lam独自の強みは何だと考えていますか。
Fellis氏 Lamは顧客との信頼関係を非常に重視している。顧客と密接に協力しながら技術課題を理解し、その解決に取り組んできた。研究開発段階では顧客と共同でプロセス開発を進め、量産移行後も装置の導入や生産能力拡大を継続して支援している。
また、高い生産性や信頼性に加え、総保有コスト(TCO)の低減も重視している。顧客が市場需要に対応できるよう、研究開発から量産まで一貫したサポートを提供している。
――今回、なぜオーストリア・ザルツブルクでPLP拠点を拡張したのでしょうか。
Fellis氏 SEMSYSCOは買収以前から10年以上にわたりPLP用装置を開発してきた。当社は事業において最も重要な資産は「人」だと考えている。機械設計や化学、材料科学の技術者だけでなく、サプライチェーンや製造体制を築いてきた人材も含め、そのチームが生み出してきた勢いを維持することが重要だった。
一方で、SEMSYSCOの事業は既存施設では手狭になるほど成長していた。また、当社はFraunhoferをはじめとする研究機関や大学、行政機関との連携も重視していて、その連携によって大きな勢いが生まれている。そのためLamは、開発体制や事業の勢いを維持しながら拡大するため、ザルツブルクでの拠点拡張を決めた。
――台湾や米国が先端半導体製造や設計で存在感を高める中、欧州の半導体産業はどのような競争力を持っていると考えていますか。
Fellis氏 欧州の半導体産業には長い歴史があり、ASMLなど世界的に高い競争力を持つ企業も存在する。Lamについても、オーストリア・フィラッハのクリーニング装置事業は長年にわたり競争力を維持し、世界シェア2位まで成長した。
また欧州は工業やエンジニアリング分野に強みを持ち、優秀な人材を集めやすい環境がある。さらに各国政府やEUも半導体産業への投資を強化していて、こうした人材基盤と投資環境が欧州の競争力につながっている。
――PLPを含む先端パッケージング分野で、Lamはどの程度の市場シェアを目標としているのでしょうか。
Fellis氏 具体的な数値目標は話せない。ただ、Lamは長年にわたり先端パッケージングに注力してきた。そして、多くの顧客との強固な関係を築いている。
ウエハーレベルパッケージングについては2000年代初頭から事業を展開し顧客との良好なパートナーシップを築いていて、現在ほぼ全ての既存顧客がパネルへの移行を検討している段階にある。そのためこれまで築いてきたパートナーシップを生かしながら、顧客と密接に協力し、パネルへの移行も継続して支援していくことに注力していく。
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