onsemiが米国とフィリピンの2工場を売却 ファブライト推進:MEMSファウンドリーSilexなどに
onsemiが、米国の8インチウエハー工場およびフィリピンの後工程工場の2つを売却すると発表した。同社が推進する「ファブライト戦略」の一環であり、全社的な製造コスト構造を改善し、粗利益率の持続的な拡大を図る。
onsemiは2026年7月7日(米国時間)、米国の200mmウエハー工場およびフィリピンの後工程工場の2つを売却すると発表した。同社が推進する「ファブライト戦略」の一環であり、全社的な製造コスト構造を改善し、粗利益率の持続的な拡大を図る。
onsemiは世界各地の製造拠点を継続的に最適化し、競争力や拡張性、保有技術との親和性が高い工場へ経営資源を集中するファブライト戦略を進めている。同社は、高効率な製造ネットワークを構築することで、長期的なコスト構造の改善と、全体的な競争力の強化を目指している。今回の2件の売却によって、年間約3500万米ドルのコスト削減効果を見込んでいるという。なお、コスト削減効果は2027年から現れ始め、2028年にはその効果を全面的に享受できる見通しだとしている。
Silexは米国初の生産拠点を取得
売却するのは、米国ペンシルベニア州マウンテントップにある8インチウエハー工場(旧Fairchild Semiconductorの工場)と、フィリピン・タルラックの後工程工場(旧三洋半導体の工場)だ。
マウンテントップの8インチ工場は、スウェーデンのMEMS専業ファウンドリーであるSilex Microsystems(以下、Silex)が4000万米ドルで取得する。onsemiのWebサイトによれば同工場では0.35〜2μmプロセスで低耐圧/中耐圧/高耐圧MOSFETを製造している。Silexはこの工場をMEMS専用工場へ転換し、米国初の生産拠点とするとしている。
同工場は約3000m2のクリーンルームを備え、さらに約1万2000m2の拡張余地を有するという。MEMS工場への転換後は、Silexのスウェーデン・ストックホルム近郊にある8インチ工場の約2倍のクリーンルーム面積となり、将来の生産能力拡大に対応できると説明している。買収では工場の建屋や土地、インフラ、生産設備を取得。同取引は慣例的な完了条件および規制当局の承認を前提として、2027年末ごろの取引完了を予定している(onsemiは2028年1月に取引完了見込みと説明)
Silexは2026〜2027年にかけて、MEMS製造ラインの立ち上げに向けた製品認定や技術移管、人材育成などを進めるとしている。工場取得後は、現在約130人いる従業員を引き続き雇用する方針だ。同社は2029〜2030年にEBIT(利払い・税引き前利益)ベースで損益分岐点に到達し、2034年までに2025年時点のスウェーデン工場と同等の売上高/収益性を実現することを目標に掲げている。
SilexのCEO兼創業者であるEdvard Kalvesten氏は「米国にMEMS製造拠点を設立することで、世界をリードするMEMS専業ファウンドリーとしての地位をさらに強化する。米国の顧客との距離を縮め、リードタイムを短縮するとともに、顧客が重視する地政学的リスクの低減にもつながる」などとコメントしている。
フィリピン・タルラックの工場は、ICの組み立ておよびテストサービスを専業とする台湾のGreatek Electronic(以下、Greatek)に売却する。Greatekは、台湾の大手OSAT(Outsourced Semiconductor Assembly and Test)であるPowertech Technology傘下の企業だ。同取引は慣例的な完了条件および規制当局の承認を前提として今後3〜6カ月以内に完了する見込みだとしている。
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