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今度はGFと650V品で協業、GaNパワー半導体でonsemiが攻勢低〜高耐圧横型から縦型GaNまで

onsemiが窒化ガリウム(GaN)パワー半導体事業で攻勢に出ている――。onsemiは2025年12月18日(米国時間)、650V GaNパワーデバイスの開発と製造においてGlobalFoundries(GF)と協業すると発表した。2026年上半期にもサンプル出荷を開始する予定だ。

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 onsemiが窒化ガリウム(GaN)パワー半導体事業で攻勢に出ている――。onsemiは2025年12月18日(米国時間)、650V GaNパワーデバイスの開発と製造においてGlobalFoundries(GF)と協業すると発表した。GFの200mm Eモード 横型GaN on シリコン(Si)プロセスと、onsemiのシリコンドライバーやコントローラー、パッケージ技術を組み合わせ、より高い電力密度と効率を実現するGaNパワーデバイスの開発、製造を目指す。2026年上半期にもサンプル出荷を開始する予定だ。

縦型GaNの発表以降、急加速「GaN技術の全領域を網羅」

 onsemiはパワー半導体市場トップ3(Infineon、ST、onsemi)の中で唯一、最近までGaN市場展開について沈黙を保っていたが、2025年10月30日に縦型GaNを発表し、700Vや1200V品から展開を進める方針を示した。

 さらに2025年12月2日には、中国Innoscienceと横型GaNでの協業計画を発表。この計画ではInnoscienceの200mm GaN on Siプロセスを活用し、40〜200Vの低/中耐圧領域を軸に横型GaNパワーデバイスの展開加速および顧客の採用拡大の機会を探るとしていた。

 今回発表したGFとの協業では650V領域をターゲットとしていて、「これによってonsemiのパワー半導体ポートフォリオはさらに拡充され、低、中、高耐圧横型GaNから超高耐圧縦型GaNに至るGaN技術の全領域を網羅することになる」と説明している。

AIデータセンターなど、高成長市場の650V領域を攻める

 協業では、GFの650V GaN技術プラットフォームを活用し、onsemiのシリコンドライバ、コントローラーおよび熱性能強化パッケージ技術を組み合わせることで、より高い電力密度と効率を備えた最適化されたGaNデバイスの提供を目指す。具体的には、AIデータセンター向け電源装置およびDC-DCコンバーターや、電気自動車(EV)向け車載充電器およびDC-DCコンバーター、太陽光マイクロインバーターおよびエネルギー貯蔵システム、産業用/航空宇宙/防衛/セキュリティ用途向けモーター駆動装置およびDC-DCコンバーターなどに向けた製品を展開する方針だ。

 onsemiのコーポレート戦略担当シニアバイスプレジデントであるDinesh Ramanathan氏は「本提携によって、当社のシステム/製品ノウハウとGFの先進GaNプロセスが融合し、高成長市場向けの新650Vパワーデバイスを提供できる。当社のシリコンドライバおよびコントローラーと組み合わせることで、これらのGaN製品は、AIデータセンター、EV、宇宙用途などに向けた、より小型で効率的な電力システムの構築と革新を可能する」と述べている。

 GFの最高事業責任者(CBO)であるMike Hogan氏は「GFの200mm GaN on Siプラットフォームと米国拠点の製造能力を、onsemiの優れたシステム/製品知識と組み合わせることで、データセンター、自動車、産業、航空宇宙/防衛をはじめとする重要市場向けの高効率ソリューションを加速し、強靭なサプライチェーンを構築する。onsemiを主要パートナーとして、AI、電動化、持続可能なエネルギーの進化する要求に応えるGaN半導体の開発を推進し続ける」とコメントしている。

 GFは2025年11月、GaNファウンドリー事業からの撤退を発表したTSMCから650Vおよび80Vの窒化ガリウム(GaN)技術に関するライセンスの供与を受ける契約を締結したことを発表。米国におけるGaN製造能力を強化している。

 協業による製品は、2026年上半期に顧客へのサンプル提供を開始し、迅速に量産へ移行する予定だ。

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