医療技術ニュース:
早期乳がんに対する根治的重粒子線治療の有効性と安全性を確認
量子科学技術研究開発機構は、早期乳がんに対し、切除を行わない根治的重粒子線治療の第II相試験を実施し、5年局所制御率92%を達成し、重い副作用もなく良好な外見を維持できることを確認した。(2026/2/3)
医療技術ニュース:
すい臓がんの進行を抑制する遺伝子候補を発見
東京理科大学は、脱リン酸化酵素CTDNEP1がすい臓がんのがん抑制遺伝子として機能する可能性を発見した。早期段階から発現量が低下し、生存率と密接に関連する。(2026/2/2)
医療技術ニュース:
可食材料のみで構成した飲み込み型カプセルセンサーを開発
慶應義塾大学は、可食材料のみを使用したバッテリー不要の飲み込み型カプセルセンサーを開発した。特殊な立体構造により、体内でセンサーが回転しても安定して電磁波を反射し、ワイヤレスで情報を伝達できる。(2026/1/27)
医療技術ニュース:
血液検査で認知症の予兆をキャッチする技術を開発
東京大学は、血液や髄液中のタンパク質ドレブリンを測定することで、アルツハイマー病による軽度認知障害を早期に診断できる技術を開発した。従来の病理指標とは異なる新しいタイプのバイオマーカーだ。(2026/1/26)
医療技術ニュース:
「週1回のチーズ」で認知症リスクが低下、明治らが1万人超の追跡調査で解明
明治と新見公立大学などは、日本の高齢者を対象とした3年間の追跡調査により、日常的なチーズの摂取習慣が認知症発症リスクの低下と関連することを発見した。週1回以上の摂取で、発症リスクが有意に抑制される。(2026/1/20)
医療技術ニュース:
浴室ぬめりや生乾き臭を1時間で撃退、負イオンがオゾンの酸化作用に作用
三菱電機と東京科学大学は、負イオンを併用することで低濃度オゾンの酸化作用を向上させるメカニズムを解明した。負イオン由来の成分で水分を酸性化し、大腸菌やピンクぬめり酵母菌を1時間で99%低減する。(2026/1/19)
海外医療技術トレンド(127):
連邦政府封鎖明けからAI駆動型デジタルヘルス活用が急加速する米国の医療DX
米国保健福祉省を含む連邦政府機関は、2026会計年度予算案審議の影響を受けて2025年10月1日〜11月12日の間封鎖されたが、解除後にAIを巡る動きが加速している。(2026/1/16)
医療技術ニュース:
ゼブラフィッシュ胚でノロウイルスの人工合成に成功
大阪大学らは、小型魚類ゼブラフィッシュの胚を用いてヒトノロウイルスの人工合成に成功した。遺伝子改変が可能になり、ワクチンや治療薬の開発加速が期待される。(2026/1/13)
医療技術ニュース:
今日のビールどっちで飲む? 「グラスの厚み」で甘味と苦味が変化する
中央大学とサッポロビールは、唇に伝わるグラスの触覚がビールの味わいに影響することを発見した。成人48人の実験で、飲み口の厚いグラスでは甘味、薄いグラスでは苦味が強く感じられる傾向を確認した。(2026/1/7)
医療技術ニュース:
骨に瞬時に接着する新型セラミック材を開発
東北大学らは、骨ミネラルと同じ成分の多孔質セラミックを用いて、骨表面に押し当てるだけで瞬時に接着する新型接着材を開発した。接着の強さをコントロールすることもできる。(2026/1/5)
医療技術ニュース:
まるでウナギ? 脂肪を再現する細胞株で培養へ前進
東京都立産業技術研究センターは、ニホンウナギの筋肉組織から、脂肪を生産できる細胞株を樹立した。得られた細胞株は自然不死化細胞株で、ウイルスや薬剤を使わずに連続培養できる。(2025/12/25)
医療技術ニュース:
手の動きで指令を伝達、脊髄損傷者の歩行を手術不要で再建する
脊髄損傷で歩けなくなった人の脚の運動を、人工神経接続システムにより再び制御可能にした研究成果が報告された。手の筋電図と磁気刺激を組み合わせた非侵襲的手法で、歩行に近い脚の動きを引き出すことに成功した。(2025/12/22)
医療技術ニュース:
AI解析で医師の電子カルテ操作時間を8割削減
国立健康危機管理研究機構とNECは、医師の電子カルテ操作をAIで支援する技術の有効性を確認した。操作ログから次の操作を予測して画面上に提示する仕組みで、マウス操作時間を約84%削減した。(2025/12/18)
医療技術ニュース:
匂いの識別は0.3秒で決まる、嗅覚の初期処理プロセスを解明
東京大学は、匂い提示から約0.3秒後に生じるシータ波帯域の活動が匂い分子の特徴を符号化し、その精度が嗅覚能力に寄与することを明らかにした。嗅覚障害理解やトレーニング法開発に道を開く成果だ。(2025/12/15)
海外医療技術トレンド(126):
欧州保健データスペースの導入に向けた技術仕様の標準化とリアルワールドデータ
本連載第116回で取り上げた欧州保健データスペース(EHDS)規則が2025年3月、正式に発効したが、具体的な実装のための技術仕様を巡る動きが活発化してきた。(2025/12/12)
医療技術ニュース:
COCOAはなぜ終わったのか? 接触確認アプリが続かなかった5要因を解明
芝浦工業大学と北見工業大学は、世界158の国と地域における184のデジタル接触確認アプリの運用状況を調査し、約46%が終了している実態を明らかにした。COCOA終了も含め、運用終結の理由を体系化した。(2025/12/10)
医療技術ニュース:
健診の心電図だけで糖尿病予備群を検出するAIを開発
東京科学大学らは、健診で測定する心電図だけから糖尿病予備群を見つけるAI「DiaCardia」を開発し、腕時計型ウェアラブル相当の心電図でも高精度に検出できることを示した。(2025/12/8)
医療技術ニュース:
BMIがリスクになるのは日本人だけ? 心不全の遺伝的特徴を解明
千葉大学は、心不全のタイプごとに異なる遺伝的特徴を大規模ゲノム解析で解明し、心不全発症メカニズムの集団差や多遺伝子リスクスコア、TTN変異が予後予測に有用であることを示した。(2025/12/4)
医療技術ニュース:
失った声を取り戻すAI、口元の動きから本人の声を再現
慶應義塾大学は、口元の映像だけから本人の過去の声を再現するAIを開発した。喉頭摘出後や音声障害の患者が自分の声で会話できる可能性を示した。(2025/12/1)
医療技術ニュース:
がんを兵糧攻めで克服、「透明マント」技術で半減期を約10倍に
ナノ医療イノベーションセンターらは、体内で100時間以上安定して働く新型ナノマシンを開発した。がん細胞の栄養を枯渇させる「兵糧攻め療法」で、膵がんと乳がんに高い治療効果を示した。(2025/11/27)
医療技術ニュース:
ストレスで皮膚が若返る? 老化した幹細胞を若い状態に戻すメカニズムを発見
大阪大学は、超速老化魚キリフィッシュと独自の可視化、網羅解析を用いて、小胞体ストレス応答が表皮幹細胞の若さを保つ仕組みを解明した。老齢表皮に小胞体ストレスを与えると遺伝子発現が若返り、増殖が回復した。(2025/11/20)
医療技術ニュース:
アレルギー疾患の悪化メカニズムを解明、脂肪分解経路を新たな治療標的に
千葉大学は、アレルギー性炎症を悪化させる「病原性Th2細胞」が、脂肪分解経路によって誘導されることを発見した。新たな標的を対象とするアレルギー治療法の開発が期待される。(2025/11/19)
海外医療技術トレンド(125):
海外工場を抜き打ち査察する米国FDAのOTセキュリティ要件、日本も例外ではない
本連載第114回で、米国第2次トランプ政権における医療IoT/OTセキュリティ動向に触れたが、今回は米国食品医薬品局のOTセキュリティ施策を取り上げる。(2025/11/14)
医療技術ニュース:
手術動画から真珠腫を検出するAIを開発
東京慈恵会医科大学は、内視鏡や顕微鏡の手術動画から、真珠腫の残存を判別するAIモデルを開発した。限られた症例でも一定の精度を示し、臨床応用や教育支援への展開が期待される。(2025/11/13)
医療技術ニュース:
「賢い個」より「単純な集団」、外部記憶を活用する集団知能を理論化
東京大学は、環境を「外部記憶」として活用する分散的な集団知能を、最適化の観点から捉える新理論を構築した。単純な知能しか持たない個体群でも、分散処理で高知能な単独個体の知性を超えることを示した。(2025/11/12)
医療技術ニュース:
VRヘッドセット使用中の涙液層を観察、ドライアイが起きにくいことを確認
早稲田大学らは、VRヘッドセット使用中の涙液層を観察するシステムを開発し、VRヘッドセットの使用がゲームプレイ中のドライアイを生じにくくする可能性を明らかにした。(2025/11/6)
医療技術ニュース:
跳んでも走ってもノイズなく筋電図を計測する衣服型デバイスを開発
理化学研究所と東京大学は、動作中でも全身の筋電図を高精度に取得できる衣服型デバイスを開発した。ノイズを抑制する伸縮性同軸配線を採用し、医療やスポーツなど幅広い応用が期待される。(2025/11/5)
医療技術ニュース:
老化した神経細胞は落ち着きを失う、遺伝子活性化の仕組みを解明
東京大学は、マウス脳で神経細胞の老化に伴う遺伝子とエピゲノムの変化を解析し、老化した神経細胞では発達期や刺激応答に関わる遺伝子が活性化しやすくなることを突き止めた。(2025/10/29)
医療技術ニュース:
男性不妊症の解決に手掛かり、精子が卵と出会うための仕組みを解明
大阪大学は、精子が子宮から卵管へ移行し、卵を覆う卵透明帯に結合する際、精子タンパク質GALNTL5がその最終段階を担うことを発見した。精子膜タンパク質ADAM3の依存的、非依存的な2つの経路で、GALNTL5が必要とされることが分かった。(2025/10/22)
医療技術ニュース:
レーザー加速によるイオン数の生成を最大10倍に拡大、がん治療装置小型化へ
量子科学技術研究開発機構は、レーザーで生成した高速イオンを、がん治療装置用に制御する技術を実証した。位相回転空胴を導入し、目的の速度のイオン個数を最大10倍ほど増やすことに成功した。(2025/10/21)
医療技術ニュース:
沖縄産海綿から抗リーシュマニア活性化合物を単離
東京理科大学は、沖縄産海綿から新規化合物を含む10種の天然化合物を単離し、リーシュマニア原虫に対して極めて高い活性を示すことを明らかにした。新たな治療薬開発に向けた知見となる。(2025/10/15)
医療技術ニュース:
約400種類の嗅覚受容体を網羅解析する技術を確立
花王は、ヒトが持つ約400種類の嗅覚受容体を、培養細胞の表面に安定して発現させることに成功した。これにより、匂い物質に対する受容体の反応を網羅的に解析できる技術「ScentVista 400」を確立した。(2025/10/14)
海外医療技術トレンド(124):
9つの事例に見る米国医療サイバー攻撃の高度化と制裁厳格化、HIPAA規則も改正へ
本連載第115回の中でHIPAAセキュリティ規則改正案を取り上げたが、第2次トランプ政権スタート後も、医療データ侵害インシデントに対する制裁は続いている。(2025/10/10)
医療技術ニュース:
野生蚊からウイルス感染の痕跡を検出する新手法を確立
東京慈恵会医科大学は、蚊のウイルス感染の痕跡を検出する「vDNA-LAMP法」を確立した。得られた蚊の検体データからvDNA陽性地点を地図上に表示することで、感染リスク分布を可視化できる。(2025/10/7)
医療技術ニュース:
あらゆる新型コロナ変異株を感染阻止できる抗体を開発
理化学研究所は、新型コロナウイルスの感染侵入に必要なヒト酵素TMPRSS2を狙ったモノクローナル抗体を開発した。実験では、全ての変異株で感染を阻止できることが示された。(2025/10/6)
医療技術ニュース:
疑似的な毛周期を構築し、皮膚組織再構築の仕組みの一端を解明
理化学研究所は、ヒト毛周期の時系列的な1細胞遺伝子発現解析手法を開発し、毛周期に伴う皮膚組織再構築の分子および細胞メカニズムの一端を明らかにした。(2025/9/30)
医療技術ニュース:
AIによる表情解析でうつ病予備群を可視化
早稲田大学は、うつ病の前駆状態「サブスレッショルドうつ」における表情の特徴を明らかにした。抑うつ傾向を持つ若年層は、顔の表情が「豊か」「自然」「親しみやすい」を感じられにくい傾向にあることが分かった。(2025/9/29)
医療技術ニュース:
蚊の唾液がウイルス感染を後押し、TLR2が鍵に
順天堂大学は、蚊の唾液に含まれるTLR2リガンドが、デングウイルスや日本脳炎ウイルスなどの蚊媒介性フラビウイルスの感染を増強することを明らかにした。感染部位にTLR2阻害剤を投与することで、フラビウイルスの病原性が著しく低下する。(2025/9/22)
医療技術ニュース:
がん免疫療法が効かなくなるメカニズムを解明
慶應義塾大学は、転移性尿路上皮がんの免疫チェックポイント阻害薬耐性の仕組みを解明した。がん細胞に繰り返し生じる遺伝子変異が多種の悪性サブクローンを生み、治療で克服しにくい免疫抑制環境を形成することが分かった。(2025/9/18)
海外医療技術トレンド(123):
欧州が運用を開始するAI法は医療分野と調和できるか、量子技術との融合にも注目
本連載第116回で欧州保健データスペース(EHDS)を取り上げたが、2025年8月2日に汎用目的人工知能(GPAI)に関わるAI法のルールが適用開始となった欧州では、量子技術との融合に向けたアクションが本格化している。(2025/9/12)
医療技術ニュース:
生きたまま動物の頭蓋骨を透明化する技術を開発
新潟大学は、生きている動物の頭蓋骨を観察時だけ高度に透明化し、脳内を非侵襲、高精度にライブ観察できる頭蓋骨透明化技術「シースルー法」を開発した。(2025/9/11)
医療技術ニュース:
神経回路の発達はシナプス伝達が不要/要の二段階で進行する
帝京大学と東京大学は、小脳のプルキンエ細胞にシナプス入力する登上線維の「勝ち残り」過程について、シナプス伝達非依存的な選抜とシナプス伝達依存的な精緻化の二段階で進むことを明らかにした。(2025/9/10)
医療技術ニュース:
ハエの求愛行動において働く神経回路を解明し、別種のハエに移植
名古屋大学は、ハエの求愛儀式を決める脳の配線構造と遺伝子の関係を解明し、ある種に特有の「プレゼントを贈る行動」を別種のハエに移植することに成功した。(2025/9/4)
医療技術ニュース:
光酸素化により毒性アミロイドを無毒化、ATTRの新規治療法開発に期待
東京大学は、光で活性化する小分子触媒を開発し、光と空気中の酸素を用いる光酸素化により、毒性アミロイドの無毒化に成功した。また、光酸素化を適用した疾患モデル動物の病態が改善する治療効果を実証した。(2025/9/3)
医療技術ニュース:
腹膜転移型胃がんに有効なmRNAワクチンを開発、転移予防と治療で有効性を確認
近畿大学は、腹膜転移型胃がんに対して強い治療効果を示す、mRNAワクチンを開発した。免疫チェックポイント阻害剤と併用してマウスに投与すると腫瘍が消失し、転移の予防と治療の両面で有効性を確認した。(2025/8/28)
医療技術ニュース:
Auのナノ構造形成技術を活用し、宇宙空間でのタンパク質結晶化実験に成功
田中貴金属グループのTANAKA未来研究所は、独自の「Auのナノ構造形成技術を応用した宇宙空間分子結晶化実験ユニット」を開発し、国際宇宙ステーションでタンパク質結晶化実験に成功した。(2025/8/27)
医療技術ニュース:
MYD88変異を可視化、脳リンパ腫に新たな画像診断技術
横浜市立大学は、半導体PETを用いて脳悪性リンパ腫におけるMYD88遺伝子変異を非侵襲的に判定できることを明らかにした。個別化医療に向けた画像診断法として期待が高まる。(2025/8/21)
医療技術ニュース:
DNAをその場で読む小型ナノデバイスを開発
大阪大学などの研究グループは、DNAの二重らせんをその場でほどいて読み取る「ヒーター内蔵型ナノポア」を開発した。少電力でのリアルタイム解析を可能にし、将来的な小型遺伝子検査装置への応用が期待される。(2025/8/20)
海外医療技術トレンド(122):
ビッグテック企業は米国のデジタルヘルスエコシステムを変えるか
本連載第120回で第2次トランプ政権下の公的医療保険改革を取り上げたが、それ以降もデジタルヘルス活用の取り組みがさらに加速している。(2025/8/14)
医療技術ニュース:
酒さの慢性化に皮膚常在菌叢の乱れが関与している可能性を明らかに
日本メナード化粧品らは、炎症性皮膚疾患である酒さの慢性化に皮膚常在菌叢の乱れが関与している可能性を明らかにした。酒さ患者の皮膚では、健常な人と比べてレンサ球菌の割合が高いことが確認された。(2025/8/14)
にわかに地球規模のトピックとなった新型コロナウイルス。健康被害も心配だが、全国規模での臨時休校、マスクやトイレットペーパーの品薄など市民の日常生活への影響も大きくなっている。これに対し企業からの支援策の発表も相次いでいるが、特に今回は子供向けのコンテンツの無料提供の動きが顕著なようだ。一方産業面では、観光や小売、飲食業等が特に大きな影響を受けている。通常の企業運営においても面会や通勤の場がリスク視され、サーモグラフィやWeb会議ツールの活用、テレワークの実現などテクノロジーによるリスク回避策への注目が高まっている。