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1.5μm帯レーザー光による光衛星通信に成功、誤り訂正も正常に機能:通信技術(2/2 ページ)
情報通信研究機構(以下、NICT)は、低軌道衛星と地上局の間で、波長1.5μm帯のレーザー光を用いた光衛星通信に成功した。このシステムには誤り訂正機能も搭載されており、衛星から送信した画像データを正しく受信できることを確認した。
エラーなしで写真データを復号
今回の実験では、大気ゆらぎなどによるデータ消失や伝送エラーに対して、誤り訂正符号(LDGM)方式が、正常に機能することも実証した。地上局と衛星間で光通信を行う場合、大気の屈折率変化によって通信光の大気ゆらぎが発生して、通信データの欠損などが生じることがある。これを解決する方法の1つが誤り訂正符号である。
誤り訂正符号は、データを送信する際に、パリティと呼ぶ付加情報をあらかじめデータに追加して送信、受信局側で誤りを訂正して正常なデータを復元する仕組みだ。SOTAには、一般的なリードソロモン(RS)符号に加えて、LDGM(Low-Density Generator Matrix)符号が搭載されている。LDPC(Low-Density Parity Check)符号の一種だが、符号化演算に必要な演算時間が少なくて済むという。
SOTAによる衛星実験では、衛星機で撮影した写真データにLDGM符号を施して送信し、地上局側で大気ゆらぎなどの影響による誤りを訂正したところ、エラーなしで写真データを復号できることを実証した。
NICTは、今後の取り組みとして、さまざまな応用実験の実施や実用システムの開発を行っていく。また、SOTAに注目している海外の関連研究機関に対して、実験参加の機会を提供しつつ、研究成果の拡大を図っていく計画である。
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