iPhone 6s、BOMコストは推定245ドル:「A9」の製造元はSamsungとTSMCの2社(2/2 ページ)
2015年9月25日に発売され、販売初速の記録を早くも更新した「iPhone 6s」と「iPhone 6 Plus」。米TechInsightsによると、iPhone 6s(64GB版)のBOMコストは約245米ドルだという。さらに、カナダChipworksの分解により、新型プロセッサ「A9」の製造元は、Samsung ElectronicsとTSMCの2社であることが分かった。
「A9」の製造はSamsungとTSMC両方で
なお、最新のプロセッサ「A9」については、Samsung ElectronicsとTSMCの2社が製造しているようだ。カナダのChipworksが分析している。
Chipworksによると、iPhone 6s/iPhone 6s Plusを分解した結果、A9の大きさが異なることが分かったという。Samsung製の「APL0898」は96mm2、TSMC製の「APL1022」は104.5mm2となっている。iFixitの分解記事を参考にすると、iPhone 6sのA9はSamsung製、iPhone 6s PlusのA9はTSMC製ということが分かる*)。
*)関連記事:「iPhone 6s」を分解、「iPhone 6s Plus」を分解
Chipworksは、A9の製造を2社が請け負っていることについて、「コストや消費電力を考えれば、より小さなサイズのダイを採用するのが一般的だと思うが、今回は“小さなサイズのダイ(=Samsung製のAPL0898)”の量産が追い付かなかったのではないか」との見解を示している。
Aシリーズの製造については、次世代の「A10(仮称)」についても既にいくつか報道されていて、こちらもSamsungとTSMCの2社が製造するのではないかという見方がある*)。
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