半導体業界 拡大の鍵握るIoTを写真で振り返る:SEMICON Japan 2015 特別展「World of IoT」(3/3 ページ)
マイクロエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際展示会「SEMICON Japan 2015」が、2015年12月16〜18日の3日間にかけて、東京ビッグサイトで開催された。中でも、注目だったのは特別展「World of IoT」である。本記事では、その一部を写真で紹介する。
東芝ヘルスケアによる、IoTの“見守り”
次に紹介するのは、東芝ヘルスケアによる展示である。リストバンド型生体センサー「Silmee W20/21」や高齢者の徘徊を防止するIoT製品などが展示された*)。
*)より詳細な情報はこちら:東芝ヘルスケア、IoTで広がる“見守り”の可能性
Silmee W20/21は、ウェアラブル機器によく搭載してある活動量計に加えて、“大切な人を守る”といった機能を持ち合わせている。外出先で緊急事態が起こったときに、機器のボタンを長押しすると、Bluetooth Low Energy(BLE)を通して自分のスマートフォンに信号が送られる。スマートフォンの専用アプリからサーバに情報が送られ、事前に登録している連作先に通知が送られる仕組みだ。Silmee W21に関しては、機器にGPS機能を内蔵しているため、位置情報を取得することも可能である。
高齢者の徘徊を防止するIoT製品は、活動量計、GPS、BLEビーコン、3Gによる通信機能を搭載している。GPSの位置情報とBLEビーコンにより、「家を出た」「町内を出た」といった情報を家族に通知してくれるのだ。また、3軸加速度センサーを搭載して、高齢者の姿勢を把握するため、急に傾くといった反応があれば「倒れている」という判断を行い、家族に通知してくれるといった機能も持つという。
Pepperが照明を制御!
最後に紹介するのは、ソフトバンクの感情認識パーソナルロボット「Pepper」だ。会場では、Pepperが照明のオン/オフや色の制御を行う光景が見られた(動画参照)。
IoTによる半導体需要の拡大
SEMIジャパン代表の中村修氏は、EE Times Japanのインタビューにおいて、「IoTは大きなトレンドであり、エレクトロニクス業界でもその動向に注目している。半導体チップを搭載したさまざまな機器/製品がインターネットにつながるようになる。これによって、半導体需要も拡大し業界は成長を続けることになるだろう」と述べている*)。
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