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ハードウェア仮想化やセキュリティ技術を提案ET2016 レポート

イマジネーションテクノロジーズは、「Embedded Technology 2016」「IoT Technology 2016」で、「ハードウェア仮想化」機能などを装備した最新のMIPSコア技術や、次世代SoCのセキュリティ技術「OmniShield」などを紹介した。

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デンソー、イマジネーションと共同研究

 イマジネーションテクノロジーズは、「Embedded Technology 2016(ET 2016)」「IoT Technology 2016」(2016年11月16〜18日、パシフィコ横浜)において、「ハードウェア仮想化」機能などを装備した最新のMIPSコア技術や、次世代SoCのセキュリティ技術「OmniShield」などを紹介した。


次世代セキュリティ技術を採用したSoCを実装したボードの実演デモの模様

 同社はMIPSアーキテクチャのCPUコアやGPUコア「PowerVR」、ワイヤレス通信用IPコアなどを開発し、多くの企業に技術ライセンスしている。2016年11月にはデンソーとCPUのコア機能について共同研究を行うことを発表した。

 両者が共同研究に乗り出すのは、プロセッサ内部で複数の処理を並行して実行する「ハードウェアマルチスレッド機能」。MIPSコアが得意とする技術の1つで、この機能をより効率的に利用できるよう共同で開発に取り組む。デンソーは先進運転支援システム(ADAS)など、将来の車両電子システムを実現していくために必要となるプロセッサの開発を目指している。

 最新のMIPSコアシリーズは、マルチスレッド機能に加え、ローエンドのエンベデッドMPUコアからハイエンドのマルチコアCPUまで、全てにハードウェア仮想化技術を装備している。これによって、複数の異なるOSを並列に実行するソフトウェア「Hypervisor」の効率が格段に向上するという。各ソフトウェアは隔離されているため、外部からの攻撃に対しても強く、高い安全性を確保することができるという。しかも、OSを移植すればアプリケーションソフトウェアは修正する必要がない

 OmniShieldは、ハードウェア仮想化技術が搭載されたCPUコアやGPUコア、セキュアな内部バス、Hypervisorなどで構成される。高い安全性が要求される複数のアプリケーションを確実に分離/保護することが可能で、必要なレベルの機能や性能、コスト、消費電力などを維持することができる。また、SoC内にある全てのプロセッサを保護することで、拡張性にも優れたセキュリティ技術となっている。

 この他、IoTアプリケーションの開発を容易に行うための開発ボード「Creator Ci40」や、TRON IoT-Engineに準拠したMIPS CPUモジュールなども展示した。

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