殺菌効果が高い265nmの深紫外LEDを展示、スタンレー電気:CEATEC 2017 開催直前情報
スタンレー電気は2017年10月3〜6日で開催中の「CEATEC JAPAN 2017」(千葉・幕張メッセ)で、紫外光のLEDを出展する。
「CPS/IoTの展示会」としては2度目の開催
2017年10月3〜6日の4日間、「CEATEC JAPAN 2017(シーテック ジャパン/以下、CEATEC 2017)」が、千葉・幕張メッセで開催される。2016年から、これまでの「最先端ITとエレクトロニクスの総合展」というテーマを改め、「CPS(サイバーフィジカルシステム)/IoT(モノのインターネット)の展示会」として開催されている。
CEATEC 2017の開催に先立ち、アイティメディアが運営するEE Times Japan、EDN Japan、MONOist、スマートジャパンの4メディアではCEATEC 2017の特設ページを設け、各編集部が厳選した注目企業の見どころ情報や新製品リリース、速報、イベントレポートを多数紹介していく→4メディア合同「CEATEC JAPAN 2017特集」。
本稿では、スタンレー電気の出展内容について紹介する。
紫外光LEDや赤外光LEDを出展
スタンレー電気は、「光で新たな価値を提供するスタンレー」をテーマに、社会のさまざまな課題を解決する光の機能展示を提案する。
同社は、新たに紫外光のLED領域に着手した。殺菌能力で最も効果が高い265nmの深紫外LEDを出展中だ。同製品は基板にAlN(窒化アルミニウム)を採用し、さらに基板裏面にフォトニック構造を構成したことで光の取出し効率を向上させ、「世界最高レベル」(スタンレー電気)の光出力50mWを実現したものだ。
今回のCEATECでは、深紫外LEDを使用した水殺菌用リアクターを出展する。このリアクターは深紫外LEDと光学リフレクターを組み合わせることで光出力が高く、一度に大量の水を殺菌することが可能である。
赤外LEDでも極めて高い効率を実現した。光出力が高く、例えば監視カメラなどに搭載するLEDの員数を削減できる。熱特性に優れているので、他の電子部品の近くに実装ができ、機器の小型化、設計の自由度にも貢献するという。CEATECでは、高効率の赤外LEDと、自動車用ヘッドライトで培った光学技術を組み合わせ、高出力の遠距離監視カメラ用赤外LED投光器も出展する。
また超狭角配光2.5度のLED投光器を出展する。1台当たりわずか25Wという低消費電力で1km先を照射することが可能である。北米の『ナイアガラの滝』ライトアップに全面採用され、北米照明学会、IES Awardの「2017 Award of Excellence」を受賞した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- オスラム、一般照明向けLED事業を強化
オスラム オプトセミコンダクターズは、LEDや半導体レーザーなどを中心とした事業戦略について記者説明会を開催した。一般照明市場への本格進出に向けて、マレーシア・クリムにLEDチップの新工場(前工程)を建設中で、2017年にはウエハー投入を予定している。 - 産業向け半導体市場が好調、LEDがけん引役に
産業用半導体市場の成長が堅調だ。特にLEDは、LED照明の人気の高まりもあり、産業用半導体市場の最大のけん引役として期待されている。 - 光を自在に操るMEMSレーザー照明が登場
スタンレー電気は、モーターなどを使わず、自在に照射領域を変更できる新しい照明「MEMSレーザー照明」を2016年10月4日から開催されている展示会「CEATEC JAPAN 2016」(シーテック ジャパン)で公開した。 - シャープが8K「AQUOS」を展示、医療分野で協業も
シャープは、「CEATEC JAPAN 2017」(2017年10月3〜6日、幕張メッセ)で、2017年8月に発表した8K「AQUOS」を展示している。 - 空中映像を生むプレートの量産化にメド
アスカネットは2017年9月、空中に映像を結像する独自技術「AI(Aerial Imaging)−空中ディスプレイ」の核部品である「AIプレート」の量産化に向けた製造方法の確立にメドを付けたと発表した。 - ミリ波バイタルセンサー、非接触で心拍数を計測
京都大学のCenter of Innovation(COI)とパナソニックは、離れた場所から心拍数と心拍間隔を計測できる、小型で高感度の「非接触ミリ波バイタルセンサー」を共同開発した。【訂正あり】