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東芝、17年度メモリ投資を2000億円上乗せ設備納期見越して前倒し

東芝は2017年11月9日、NAND型フラッシュメモリの増産などを目的に、2017年度における半導体ストレージ事業の設備投資額(発注ベース)を4000億円から6000億円に引き上げると発表した。

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2017年度の半導体/ストレージ向け投資は6000億円に

 東芝は2017年11月9日、2018年3月期(2017年度)における半導体ストレージ事業の設備投資額(発注ベース)を4000億円から6000億円に引き上げると発表した。3次元構造のNAND型フラッシュメモリ(以下、3D NAND)の増産などに充てる。

 東芝は、子会社の東芝メモリ(TMC)を通じNANDフラッシュ事業を展開。現在、TMC四日市工場で、新たな製造棟となる第6製造棟の建設を進めている。東芝は2017年8月10日時点で、TMCの事業を含むストレージ&デバイスソリューション事業での設備投資額として3300億円を計画していたが、2017年10月11日に四日市工場第6製造棟への設備導入を前倒しするとの理由から、設備投資額を4000億円に引き上げていた(関連記事)。


TMC四日市工場第6製造棟の完成予想図 出典:東芝

 今回の発表は、この4000億円の半導体およびストレージ事業向け設備投資を2000億円上積みし、6000億円に引き上げるというもの。増額分は、2018年度に発注を予定していた四日市工場第6製造棟に導入する成膜装置、エッチング装置などの生産設備の前倒し発注の他、「TMCが独立企業として必要なIT設備など」(東芝)に充てる。東芝は、「エンタープライズ用サーバやデータセンター向けを中心に3D NANDの需要拡大は2018年以降も見込まれる。このため、生産設備の調達にあたり、設備納期が延びている」と発注前倒しに至った理由を説明している。

SanDiskの参画は引き続き協議

 TMC四日市工場第6製造棟の建設は、2期に分かれ、第1期分は2018年夏、第2期分は2018年末の完成が予定されている。同工場への投資はこれまで、東芝が建屋を建設し、生産設備については、Western Digital(ウエスタンデジタル)傘下のSanDisk(サンディスク)と折半投資を行ってきたが、第6製造棟の生産設備についてはSanDiskの投資参加が決まっていない。東芝は「第6製造棟への投資に対するSanDiskの参画について協議していく」としている。

2017年11月9日に発表した東芝の2017年度第2四半期業績に関する記事はこちら「売却後に不安残す:東芝、メモリで大半の利益稼ぐ見通し」

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