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電気通信と光通信の境界福田昭のデバイス通信(142) imecが語る最新のシリコンフォトニクス技術(2)(3/3 ページ)

データセンターで信号伝送を担うのは、銅ケーブル(電気通信)と光ファイバーケーブル(光ファイバー通信)だ。今回は、この2つにおける通信速度と通信距離の関係や、光ネットワークの帯域を向上する上で鍵となる技術を解説する。

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光ネットワークの帯域向上には光部品の集積化が必要

 光による信号伝送とスイッチングの速度を高めるには、光部品の集積化が必要である。光送信器や光受信器、光結合器、光フィルター、光変調器、光増幅器などの光部品はいずれも複雑かつ大規模になっている。

 複雑かつ大規模な光集積化(フォトニクスインテグレーション)を担うと期待されているのが、化合物半導体のインジウムリン(InP)を材料とする集積化技術である。InPを基本とする光集積回路は発光や受光、変調、結合、分岐などの機能を搭載可能で、超高速の光送受信とスイッチングを実現する。

 InPを使う光集積回路の弱点は2つある。1つは材料コストと製造コストが高いこと。もう1つは、シリコンIC(CMOSデバイス)との一体化が困難なこと。これらの弱点を緩和する技術として期待されるのが、「シリコンフォトニクス」である。


複雑化する光部品のトレンドとインジウムリン(InP)集積化技術の利害得失。出典:imec(クリックで拡大)

次回に続く

⇒「福田昭のデバイス通信」連載バックナンバー一覧

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