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メモリホールにおけるエッチングと成膜の難度を軽減する2つの手法福田昭のストレージ通信(128) 3D NANDのスケーリング(14)(2/2 ページ)

3D NANDフラッシュメモリの高密度化と大容量化を実現する手法について、技術的な難度を低減する2つの方法を解説する。

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ペア薄膜の厚みを減らす

 次に紹介するのは、ペア薄膜の厚みを減らす手法である。「バーティカル・スケーリング(Vertical Scaling)」と呼ばれる。

 ペア薄膜を構成する制御ゲート(ワード線)層と絶縁層の厚みを減らすと、同じペア数でも全体の高さが減少する。するとエッチングのアスペクト比が下がる。この結果、メモリホールのエッチングと成膜の技術的な難度が緩和される。


ペア薄膜の厚みを減らす手法「バーティカル・スケーリング(Vertical Scaling)」の概要と課題。出典:Applied Materials(クリックで拡大)

 もちろん、課題はある。厚みを減らすと制御ゲート(ワード線)の電気抵抗と寄生容量が増大する。また、隣接するセル間の電気的な干渉が増加する。そして絶縁膜を薄くしても品質を維持する必要がある。こういった課題に対処しなければならない。

次回に続く

⇒「福田昭のストレージ通信」連載バックナンバー一覧

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