2018年のエレクトロニクス業界を記事で振り返る:いろいろあった1年でした……(1/4 ページ)
2018年のエレクトロニクス業界を、EE Times Japanに掲載した記事で振り返ります。
2018年のエレクトロニクス業界を振り返る
2018年もあと数日……。誰かにウソだよと言ってほしいところではありますが、そんなことを言っても始まりませんので、2018年のエレクトロニクス業界を振り返るべく、EE Times Japan編集部が月ごとのニュースを独断と偏見でセレクトしました。
1月
年明け早々、半導体業界を大きく揺さぶったのが、CPUの脆弱性問題でした。複数の研究者が脆弱性を指摘した報告書が公開され、Intel、AMD、Arm、NVIDIAなどのCPUおよびGPU主要ベンダーの他、Google、Microsoft、Appleなどが、この問題への対応を次々と公式発表する事態となりました。
Googleが初出展したことでも話題となった「CES 2018」は、引き続きオートモーティブ関連の発表が多い展示会となりました。基調講演ではトヨタ自動車の社長、豊田章男氏が登壇し、トヨタが自動車製造メーカーから脱却し、自動運転に関連するサービスなども提供する“モビリティサービスメーカー”を目指すことを強調。進むべき道を模索し続ける自動車メーカーの姿が明確になったイベントでした。
SiCとGaNの市場自体もまだ大きくない中で出てきたこのニュース。非常に注目すべき動きだと思います。酸化ガリウムパワー半導体の市場は、現時点ではほぼないに等しいですが、当編集部は“筋のよいパワー半導体技術”と考え、追っています。
2月
2018年は、「エッジコンピューティング」という言葉を結構な頻度で聞くようになった年でもありました。この記事では、小型で低消費電力のFPGAを提供するLattice Semiconductorの戦略を説明しています。
一時期はよく聞かれた「UWB(Ultra Wide Band)」という言葉。約10年前は、なかなか勢いに乗せることができなかった超広帯域無線ですが、DecaWaveが業界団体設立に向け資金を調達しています。
3月
NXP Semiconductorsを買収するQualcommに、買収を持ちかけていたBroadcom。1170億米ドル(10兆円超)もの金額を提示されても、QualcommはBroadcomからの買収提案に「ノー」を突き付けてきました。そんな中で突如、トランプ米大統領が大統領令を発令し、この買収を阻止。米政府による業界介入が増えるのかという懸念の声も一時期は聞かれました。
米国アリゾナ州で2018年3月18日(現地時間)、自動運転モードで走行していたUberのクルマが、歩行者に接触して死亡させる事故が発生しました。(もちろん)ドライバーが乗っていたにもかかわらず、防げなかった死亡事故。世界中で大きく報道され、自動運転技術や事故の責任の所在など、自動運転での課題があらためて浮き彫りとなりました。
2018年は、Armの動きが活発(正確に言うなら、同社からの情報発信が活発)だったように感じます。この記事では、機械学習に関するArmの戦略を読み解いています。
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