2018年のエレクトロニクス業界を記事で振り返る:いろいろあった1年でした……(2/4 ページ)
2018年のエレクトロニクス業界を、EE Times Japanに掲載した記事で振り返ります。
4月
基板から封止膜までの膜厚が3μmという薄さで、100℃の加熱でも素子劣化が非常に小さいという耐熱性を持つ超薄型の有機太陽電池が開発されました。e-テキスタイルの他、車載やウェアラブル機器の電源としての活用が期待されるそうです。
激しさを増す米中貿易摩擦。その背景の一つは、米中による“ハイテク技術の覇権争い”です。中国に対して各国が警戒感を高める中、まず行動に出たのが米国でした。
香港で開催された「香港エレクトロニクス・フェア(春)」を取材したレポート記事。日本ではあまり知られていない展示会ですが、中国の勢いを知ることができる、なかなか興味深いイベントです。
5月
2021年〜2022年の運用開始を目標に開発が進むスパコン「ポスト京」。同スパコンに搭載される予定のCPUパッケージを、富士通が公開しました。ベースとなる命令セットアーキテクチャは「Arm v8-A」で、1パッケージに48個の計算コアを集積しています。
中国政府が支援する投資会社が、主に半導体産業を強化すべく、資金調達ファンドを開設することを報じた記事です。「5兆円規模」というスケールの大きさは、やはり中国。こうした動きに対し、米国は「反競争的行為」だと主張しています。
数年前から明らかになっていた、Intelの10nmプロセス開発の遅れ。本来であれば2016年に開発が完了するはずだった10nmプロセスは、歩留まりの改善がうまくいかず量産のメドが立っていないと報道されました。Intelは2018年10月に、「2019年のホリデーシーズンまでに10nmチップを出荷できるよう、全力で取り組んでいる」と述べています。
6月
IntelのCEOを務めていたBrian Krzanich氏が突如、辞任を発表したのは2018年6月21日(米国時間)のことでした。Intelの社内規定に違反したとのことですが、このニュースは技術コミュニティーだけでなく、金融業界にも大きなショックを与えました。なお現時点では、Robert H. Swan氏が暫定CEOの職に就いています。
東芝が、Bain Capital(ベインキャピタル)を中心とする企業コンソーシアムが設立したPangeaに対する東芝メモリの株式譲渡が完了したと発表。2017年から、半導体業界だけでなく世間的にも大変話題になっていた東芝メモリの売却劇は、これでいったん幕を閉じました。
台湾の専業ファウンドリーであるUMCが、同じく専業ファウンドリーである三重富士通セミコンダクターを買収することで合意しました。“日本のピュアファウンドリー”として2014年12月に発足した三重富士通セミコンダクターですが、UMCから段階的な出資を受けることについては当初から決まっていました。
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