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Intelの創業10年目(1977年):クオーツ式腕時計事業から撤退福田昭のデバイス通信(187) Intelの「始まり」を振り返る(20)(2/2 ページ)

Intelにとって創業10年目である1977年の状況を紹介している。前回は1977年の業績概要をご説明した。今回は1977年の主な出来事を報告する。

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1980年には売上高を5億米ドルに増やす

 1977年の年次報告書では、翌年(1978年)以降の見通しについてもいくつか言及した。次世代のマイクロプロセッサ「8086ファミリ」の開発は計画通りに進んでおり、1978年には製品を発表する。記憶容量が16Kビットと大きなDRAMの量産は、製造歩留まりが計画の水準には達せず、出荷数量は予定よりも低くなった。しかし1977年末には歩留まりの改善が見られたことから、1978年には出荷数量が大幅に増えてDRAMの主力製品となる見込みである。


1978年以降のロードマップ。1977年の年次報告書(アニュアルレポート)を基に作成

 また3年後の1980年には売上高が5億米ドルに達し、売上高利益率が10%になるとの予測を示した。1977年の売上高は約2.8億米ドルなので、3年間で売上高を約1.8倍に増やすことに相当する。売上高を毎年21%ずつ増やすと、達成できる数字である。近年の成長率を見る限り、実現の可能性は少なからず、ありそうだ。

次回に続く

⇒「福田昭のデバイス通信」連載バックナンバー一覧

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