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軸貫通配置で誤差±0.1度の磁気式回転角度センサー旭化成エレクトロニクス(2/2 ページ)

 旭化成エレクトロニクスは、「TECHNO-FRONTIER 2019(テクノフロンティア)」(2019年4月17〜19日、千葉・幕張メッセ)で、2極着磁磁石の横に置く「Off Axis配置」でも誤差±0.1度の高精度を実現した磁気式回転角度センサー「AK7454」や、AR/VRのコントローラーに活用できる3D磁気センサー「AK09940」などを展示した。

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AR/VRコントローラーに最適

 AK09940は、3軸TMR(トンネル磁気抵抗)技術を利用した高精度3D磁気センサー。測定分解能は10nT/LSBで、出力ノイズが40nT-rms、超低ノイズかつ高感度なのが特長で、これまではノイズに妨げられて検出できなかったナノテスラ領域の微弱な磁場を、X、Y、Zの3軸方向で測定できる。また、平均消費電流が100Hzで40μAと、低消費電力も実現した。

左=高精度3D磁気センサー「AK09940」/右=AK09940の特長(クリックで拡大)

 用途としてARやVRのコントローラーでの活用を見込んでいるといい、同社の説明担当者は、「カメラや赤外線など、光学式のトラッキング使ったコントローラーは、物陰に隠れると検知できないという課題があった。AK09940を活用すれば、遮蔽物に邪魔されることのないトラッキングが実現する」と話していた。また、その感度の高さから磁気式金属探傷や金属異物検出などにも活用できるという。


会場では、AK09940を利用した、ヘリコプター模型のポジショントラッキングのデモが行われていた(クリックで拡大)

また、測定分解能は10nT/LSBで、測定範囲が36mTと広範囲の「AK9970」も展示されていた。大きな磁石と組み合わせることによって、誤作動の原因となる外乱磁場に影響されにくくなることや、数マイクロアンペアレベルの低消費電流であることから、窓の開閉やロックなどのスマートホーム分野や監視装置などでの活用を見込んでいるという。

幅広い測定範囲のコアレス電流センサー

 このほか、高精度コアレス電流センサー「CZ-37xxシリーズ」も展示していた。

 CZ-37xxシリーズは、最大実行電流60Armsで、測定範囲±5〜±180Aと幅広く対応ができる。総合精度は0.5%(フルスケール)で、応答速度は1マイクロ秒。製品安全規格であるUL61800-5-1に準拠しているほか、UL1577、IEC/60950-1認証も取得している。

 独自のパッケージ構造によって、一次導体抵抗を0.27mΩまで抑えており、低発熱化、小型化も実現。絶縁電源などの周辺部品も不要であり、「製品の小型化にもつながる」(説明担当者)

左=高精度コアレス電流センサー「CZ-37xxシリーズ」の特長/右=CZ-37xxシリーズと他社との熱画像比較(クリックで拡大)
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