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HDD大手Seagateの2019年1〜3月業績は2桁減収、利益は半分に福田昭のストレージ通信(145)(2/2 ページ)

前回から、ハードディスク装置(HDD)の大手ベンダーである米Western Digital(WD)と米Seagate Technologyの四半期業績をご説明している。前回はWDの四半期業績を説明した。今回はSeagateの四半期業績を紹介する。

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全ての応用分野でHDDの総出荷記憶容量が減少

 Seagateは、HDDの総出荷記憶容量と1台当たりの記憶容量を応用分野別に公表している。応用分野は、「エンタープライズのミッションクリチカル向けとニアライン向け」「エッジ(クライアント)用非コンピュータのコンシューマーエレクトロニクス向け(ビデオレコーダーや監視カメラ、ゲーム機など)とコンシューマー向け(市販の外付けドライブなど)」「エッジ(クライアント)のコンピュータ(デスクトップPCとノートPC)向け」、である。


応用分野別HDD製品の総出荷記憶容量と1台当たりの平均記憶容量、売り上げ比率の推移(クリックで拡大)出典:Seagate Technology

 2019会計年度第3四半期で注目すべきは、全ての応用分野でHDDの総出荷記憶容量が前の四半期に比べて減少したことだろう。

 エンタープライズ分野から見ていこう。エンタープライズ分野のほとんどを占めるニアライン向けHDDの出荷容量は、30エクサバイト(EB)である。3四半期連続で前の四半期に比べて低下した。エンタープライズ分野で残るミッションクリチカル向けの出荷容量は2.9EBである。前の四半期までは5四半期連続で前の四半期に比べて増加していたが、今期は減少に転じた。


HDDの総出荷記憶容量と、ドライブ1台当たりの記憶容量の推移(クリックで拡大)出典:Seagate Technology

 続いて、エッジ(クライアント)の非コンピュータ分野である。コンシューマーエレクトロニクス向け(ビデオレコーダーや監視カメラ、ゲーム機など)HDDの出荷容量は17.6EBである。2四半期連続で前の四半期に比べて低下した。コンシューマー向け(市販の外付けドライブなど)HDDの出荷容量は11.6EBである。前四半期の14.2EBから減少した。

 エッジ(クライアント)のコンピュータ(デスクトップPCとノートPC)向けHDDの出荷容量は14.6EBだった。前四半期までの2年間は17EB〜19EB前後を維持してきた。しかし今期は、前四半期の18.4EBから大幅に低下した。

 そしてHDD全体の総出荷容量は、76.7EBとなった。2四半期連続で前の四半期に比べて低下した。

次回へ続く

⇒「福田昭のストレージ通信」連載バックナンバー一覧

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