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高夜間性能CMOSセンサーなど車載製品展示、オンセミ一般向け展示会では初(2/2 ページ)

ON Semiconductor(オン・セミコンダクター)は、第2回名古屋カーエレクトロニクス技術展(ポートメッセなごや/2019年9月18〜20日)で、ADAS(先進運転支援システム)向けの830万画素CMOSイメージセンサー「AR0820」など、車載向け製品に関する展示を行った。国内の一般向け展示会で、これらの車載向けのセンシングソリューションを展示したのは今回が初めてという。

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オンセミとして初のミリ波IC

 このほか、79GHz帯に対応したミリ波IC「NR4401」も展示した。


「NR4401」の概要(クリックで拡大)

 NR4401は、トランスミッター、レシーバーをそれぞれ4チャンネル搭載。さらに、同社独自の「MIMO+技術」を搭載によって、1つのレシーバーに2つのアンテナが接続可能となる。説明担当者は、「チャンネル数を増やすことでより高い解像度を実現可能だ。また、解像度が同じ条件のレーダーシステムを作る場合、デバイス数を半数程度に減らすことが可能になり、システムコストの低減が実現できる」と説明。「チャンネル数を増やすなど柔軟に対応しやすいデバイスであり、長距離だけでなく、中距離、短距離いずれに対しても高効率のシステムを構築できる」と強調した。


NR4401を使ったミリ波レーダーのデモ。ミリ波の照射範囲に物体があると、ビジュアルで表示される。縦軸はデモ機からの距離、横軸は相対速度を示している

 NR4401は現在サンプル出荷中。2020年の量産を予定してる。

LiDAR用アレイ、車載向けは2020年リリース

 最後に紹介されたのは、LiDAR(Light Detection and Ranging、ライダー)向けのSPAD(Single-Photon Avalanche Diode)アレイ、「Pandion」だ。

 Pandionは400×100ピクセルのイメージセンサーのような2次元構造になっており、可動部品のないソリッドステートLiDAR用途で利用ができる。9100万ポイント/秒まで可能な高密度ポイントクラウドを実現しており、「類似技術と比較してもかなり速い読み出しができる」(説明担当者)という。


「Pandion」用いたデモ。近赤外光の反射を集め、100×100の正方形で表示すると同時に、画像処理によって立体的な距離表示も行っている(クリックで拡大)

 説明担当者は、「CMOSのロジックだけで実現しており、結果的に量産性、低コスト化も実現できるものになっている」とも話した。現在の製品は、短距離FlashLiDARシステム用として民生向けにサンプル出荷、評価キット提供中。さらなる高感度化などの高感度化などのバージョンアップを図った車載向け製品は、2020年にリリースを予定しているという。

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