SCMで主導権目指すIntel、最新メモリを一挙に発表:3D NANDは144層へ、Optaneも更新(3/3 ページ)
Intelは2019年9月26日、世界各国の報道機関を対象に同社のメモリ/ストレージの新製品や戦略、採用事例を紹介する「Intel Memory and Storage Day」を韓国・ソウルで開催。同イベントに合わせて、「Optane DC Persistent Memory」の第2世代となる「Barlow Pass」(開発コード名)、QLC(Quad Level Cell)を用いた144層の3D(3次元) NANDフラッシュメモリなどを発表した。
Intelは、OptaneメモリとQLC 3D NANDフラッシュを搭載したSSD「Optane Memory H10 with Solid State Storage」(以下、H10)を2019年4月に発表している。イベント後半のセッションでは、このH10と、TLC 3D NANDフラッシュを搭載したSSD(TLC SSD)の性能を比較するデモが行われた。
デモでは、H10を搭載したPCと、TLC SSDを搭載したPCで、「Photoshop」を開いたり、Photoshopを開きながらファイルをコピーしたりといったタスクを行い、完了するまでの時間を比較した。
新しいSSDフォームファクタも発表
さらに、データセンター向けSSDのフォームファクタとして「E1.L」と「E1.S」も発表した。1ラック当たりの容量は、E1.LがU.2に比べて最大2.6倍、E1.Sでは1ドライブ当たりの容量はM.2に比べて最大2倍となっている。
韓国NAVERとのパートナーシップ
韓国におけるIntelの重要なパートナーの1社がNAVERだ。NAVERは、ソウルから電車で西に約1時間の春川(チュンチョン)市に、巨大なデータセンター「GAK(閣)」を保有している。
GAKの最新のサーバルームには、Intelの第2世代「Xeon」プロセッサとOptane DC Persistent Memoryが採用されている。
さらにNAVERは、Intel、韓国の大手キャリアKTと共同で、5G(第5世代移動通信)を活用するサービスロボットを開発することも発表している。
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