Sigfox RFモジュール、電力消費を約55%削減:電池の長時間使用を可能に
SMKは、従来製品に比べて電力消費を約55%削減した、Sigfox RFモジュール「WF941」を開発し、受注を始めた。
モジュール認証と電波法に基づく工事設計認証を取得済み
SMKは2020年3月、Sigfoxネットワークに対応したSigfox RFモジュール「WF941」を開発し、受注を始めると発表した。同社従来製品に比べて電力消費を約55%削減しており、電池の長時間使用を可能にする。
Sigfoxは、IoT(モノのインターネット)向けの無線通信規格で、低消費電力で広域をカバーする無線通信「LPWA(Low Power Wide Area)」の1つ。カバーするエリアは世界70カ国(2020年1月現在)にも及ぶ。日本では、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)が事業者となり、免許が不要の920MHz帯を利用したサービスを2017年から提供している。
WF941は、Sigfox RC3(日本仕様)の「Uplink」および「Downlink」通信に対応する小型で表面実装タイプのRFモジュールである。Sigfox Verified認証(モジュール認証)と電波法に基づく工事設計認証を、既に取得している。
外形寸法は13×13×2.3mm。アンテナは外付けで、70種類に及ぶ登録済み製品の中から、用途に適したアンテナを選択することができるという。電源電圧は1.8〜3.6V、動作温度範囲は−30〜85℃である。
送信出力は13dBm(代表値)で、消費電流(電源電圧:3.3V)は送信時が27mA、受信時が15mAである。スタンバイ電流はスリープ時に2μA、ディープスリープ時は1μAと小さい。従来製品(WF931)に比べRF出力が向上し、消費電力を半分以下とした。なお、同モジュールにはSTMicroelectronics製RFIC「S2-LP」を搭載している。形状やピン配置、コマンドはWF931と互換性がある。
新製品はガスや水道メーターの自動検針、施設管理、物流などにおけるトラッキングや位置管理、スマート農業、児童や高齢者の見守りサービスなど、幅広い用途に提案していく。SMKでは、新製品を用いてSigfox通信を容易に確認できる評価キットも用意している。
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