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ADI、低位相ノイズのクワッドバンドVCOを発表:基本周波数8.3〜26.6GHzに対応
アナログ・デバイセズ(ADI)は、位相ノイズが低いクワッドバンド電圧制御発振器(VCO)シリーズとして、新たに3品種を発表した。高性能計測機器や航空宇宙/防衛機器などの用途に向ける。
消費電流も最小60mAに抑える
アナログ・デバイセズ(ADI)は2020年12月、位相ノイズが低いクワッドバンド電圧制御発振器(VCO)シリーズとして、新たに3品種を発表した。高性能計測機器や航空宇宙/防衛機器などの用途に向ける。
新製品は、基本周波数が8.3〜15.2GHzの「HMC8074」、同11.9〜18.3GHzの「HMC8362」、同18.1〜26.6GHzの「HMC8364」である。これらは、発振器がモノリシック構造のため、温度や衝撃、プロセスの変動に対して、優れた位相ノイズ特性を発揮する。また、デバイス内の増幅効果によるデバイスサブハーモニック周波数トーンも発生しない。消費電流は最小60mA(代表値)に抑えた。
この他、VCO帯域間の切り替え時間が短い、シングルバンドVCOに比べチューニング電圧が低いため周波数に対する感度が狭く、ループフィルターの設計が比較的容易、といった特長を備えている。
パッケージは、外形寸法が6×6mmの40端子QFNで供給する。価格(1000個購入時の単価)はHMC8074が85.87米ドル、HMC8362が99.27米ドル、HMC8364が157.93米ドルとなっている。
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