IMUモジュールとプラットフォームボードを開発:ROS/ROS2対応で開発工数を低減
アナログ・デバイセズ(ADI)は2021年1月、ROS/ROS2に対応したIMU(慣性計測装置)モジュールとプラットフォームボード「TR-IMUシリーズ」を、テクノロードと共同で開発した。
姿勢推定アルゴリズムなどのプログラムも実装
アナログ・デバイセズ(ADI)は2021年1月、ROS/ROS2に対応したIMU(慣性計測装置)モジュールとプラットフォームボード「TR-IMUシリーズ」を、テクノロードと共同で開発したと発表した。ROS(Robot Operating System)を使用した移動ロボットや無人搬送車(AGV)、自動運転などの用途に向ける。
新製品は、IMUボードとしてMEMS慣性計測ユニットの「ADIS16470」を搭載した「TR-IMU16470」と、「ADIS16475-2」を搭載した「TR-IMU16475-2」の2製品である。また、ADIS IMU Platform「TR-IMU-Platform」やADIS IMU Platform用1647X搭載キット、ADIS IMU Platform用Ethernet拡張キットも同時に販売する。
姿勢推定アルゴリズムなどのプログラムを実装、さまざまなロボットに応じてアルゴリズムを調整できるプログラムを用意した。ROS/ROS2用ドライバーやIMUモジュール、プラットフォームボード用のファームウェアは、テクノロードの「Github」上で公開している。
ADI製IMUは、ノイズ特性に優れ、印藤の影響を受けにくく、温度補正などを行っている産業機器向けの製品。ROS/ROS2に対応することで、システム設計者はドライバー開発などの開発工数を低減できるという。
量産時の価格(税別)は、TR-IMU16470が6万3900円、TR-IMU16475-2が10万9100円、TR-IMU-Platformが2万7600円、ADIS IMU Platform用1647X搭載キットが5500円、ADIS IMU Platform用Ethernet拡張キットが2万2100円となっている。
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