ADI、MxFEデジタイザープラットフォームを発表:16送信/16受信チャネルに対応
アナログ・デバイセズ(ADI)は、16送信/16受信チャネルに対応するミックスドシグナル フロントエンド(MxFE)デジタイザーの開発プラットフォームを発表した。フェーズドアレイレーダーや通信衛星基地局といった航空宇宙/防衛システムなどの用途に向ける。
RFフロントエンドカードも同時に発表
アナログ・デバイセズ(ADI)は2021年4月、16送信/16受信チャネルに対応するミックスドシグナル フロントエンド(MxFE)デジタイザーの開発プラットフォームを発表した。フェーズドアレイレーダーや通信衛星基地局といった航空宇宙/防衛システムなどの用途に向ける。
新製品は3品種を用意した。ソフトウェア無線構成のダイレクトRFサンプリングトランシーバーIC「AD9081」を4個搭載した「ADQUADMXFE1EBZ」と「ADQUADMXFE2EBZ」および、同「AD9082」を4個搭載した「ADQUADMXFE3EBZ」である。この開発プラットフォームには、RFフロントエンドクロックや電源回路なども含まれている。また、Xilinx製「VCU118」評価用ボード(別売)に接続するよう設計されており、レファレンスソフトウェアやHDLコードなども付属で提供される。
AD9081は、16ビット分解能でサンプルレートが最大毎秒12GサンプルのRF D-Aコンバーターのコアを4つ、12ビット分解能で毎秒4GサンプルのRF A-Dコンバーターのコアを4つ、それぞれ内蔵している。一方、AD9082は16ビット分解能でサンプルレートが最大毎秒12GサンプルのRF D-Aコンバーターコアと、12ビット分解能で毎秒6GサンプルのRF A-Dコンバーターコアを内蔵した製品である。
MxFEデジタイザーと同時に、これを補完するRFフロントエンドカード(16Tx/16Rxキャリブレーションボード)「ADQUADMXFE-CAL」も発表した。これを用いることで、システムレベルのキャリブレーションアルゴリズムや、電源投入後のマルチチップ間における信号の確定的な位相同期のデモなどを、比較的容易に行うことができるという。
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