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車載向けポリマータンタルコンデンサーを発売:低ESRと高い安全性を実現
トーキンは、車載グレードのチップ型ポリマータンタルコンデンサー「PS/Uシリーズ」を開発、2021年9月より販売を始める。
「AEC-Q200」に準拠し、「IATF16949」取得工場で製造
トーキンは2021年7月、車載グレードのチップ型ポリマータンタルコンデンサー「PS/Uシリーズ」を開発、2021年9月より販売を始めると発表した。
PS/Uシリーズは、「PSUB20E227M025B」と「PSUB20E337M025B」の2製品を用意した。陰極層に導電性高分子を用いることで、低いESR(等価直列抵抗)と高い安全性を実現した。いずれも定格電圧は2.5VでESRは25mΩ、許容リップル電流は2320mA、動作温度範囲は−55〜125℃である。また、PSUB20E227M025Bは静電容量が220μFで漏れ電流は55μA、同じくPSUB20E337M025Bは、330μFで165μAになっている。
PS/Uシリーズは、125℃の高温負荷において定格電圧3分の2(約1.67V)で2000時間の耐久性を実現した。耐湿性も85℃/85%RHにおいて定格電圧(2.5V)で1000時間を達成した。また、車載用信頼性試験規格「AEC-Q200」に準拠し、製造は「IATF16949」取得工場で行う。新製品は外形寸法が3.5×2.8×1.9mmのB2ケースで供給する。
PS/Uシリーズは、ADASを構成するデバイスやインフォテインメントといった車載システム、産業用PCなどにおけるデカップリングやフィルタリングの用途に向ける。
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