ルネサス、オンライン評価ボードテスト環境を拡充:すぐに使いこなせる新GUIを採用
ルネサス エレクトロニクスは、オンラインの評価ボードテスト環境「Lab on the Cloud」を拡充した。新たなGUIの採用などにより柔軟性に優れたテスト環境を提供する。利用できるボード数も新たに14種類を追加した。
「FemtoClock2」用など新たに14種類のボードを追加
ルネサス エレクトロニクスは2021年9月、オンラインの評価ボードテスト環境「Lab on the Cloud」を拡充した。新たなGUIの採用などにより柔軟性に優れたテスト環境を提供する。利用できるボード数も新たに14種類を追加した。
Lab on the Cloudは、リモートアクセスが可能なラボで、ルネサスが提供するソリューションをいつでも利用することができる。ラボには、デバイスの評価ボードをはじめ、ルネサス製のICなどを組み合わせたウィニングコンビネーションのPoC(Proof of Concept)および、パートナー企業の開発ツールなどを用意している。ユーザーは同ラボを活用することで、評価ボードが手元になくても、設定したパラメーターの評価や検証を速やかに行うことが可能になる。
今回拡充した機能の1つがGUIである。制御のための新しいパラメーターや、モニタリング結果の表示などを追加した。新たな画面構成や高度な機能、直感的なインタフェースなどにより、テスト環境をすぐに使いこなすことが可能となった。例えば、過渡応答などの複雑なテストも、マウスを数回クリックすれば完了できるという。
新たに14種類のボードも追加、合計で23種類のボードが利用可能になった。今回追加したのは、データセンターやネットワークインフラ向けのクロックデバイス「FemtoClock2」評価ボード、IoTバッテリーシステムボード、産業用CAN通信センサーネットワークボードなどである。
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